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「食」を通じて尾鷲の魅力を全国へ
〜尾鷲まるごとヤーヤ便〜
2015.11.20 更新

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三重県の南部、穏やかな熊野灘に面した風光明媚な街、尾鷲市。県内有数の漁獲量を誇る“魚がうまい街”としても知られ、マグロやカツオをはじめ一年を通して種類豊富な魚介が水揚げされます。これら新鮮な海の幸や尾鷲の特産品を詰め込んだ宅配定期便「尾鷲まるごとヤーヤ便」について、協同組合 尾鷲観光物産協会の中村俊介さんに伺いました。

生産者から商品を公募し、定期便に

「尾鷲まるごとヤーヤ便」は尾鷲の魚介や特産品など旬の味を、年に4回届ける定期便。平成21年から始まり、今年で7年目を迎えます。
きっかけは「尾鷲の食の魅力をもっとアピールして、多くの人々に来てもらえるようにしたい」という地域の人々の思い。尾鷲観光物産協会が中心となって専門アドバイザーに相談し、地元の生産者から商品を公募、季節に合うものや価格とのバランスなどを考慮して商品を選定しました。
「最初の年はテスト出荷を行わなかったので、配送で荷崩れするトラブルもありました。他にも商品内容など、利用者の意見を取り入れながら試行錯誤し、4年目で現在のスタイルに落ち着きました」と話します。

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春と秋には新鮮な刺身が入ります。鮮魚が味わえるのがヤーヤ便の魅力のひとつ

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申込者にパンフレットを送付。利用者は年間契約で申し込む仕組み

注文と生産とのバランスが必要

初年度の発送は575便でしたが、メディアでの報道やリピーターの口コミにより人気に火がつき、4年目から一気に1933便へと増加。今年の夏は2700便を超えました。
しかし、利用者の増加は嬉しい半面、新たな問題も生まれています。「生産者の中には個人商店もあり、あまり数が多いと生産が追いつかないという問題が発生します」。中村さんはこうした店の高齢化や、人手不足も悩みだと話します。「例えばヤーヤ便を限定2000便までにする、という方法もありますが、生産に余裕があるところからはもっと便数を増やしてほしいという声も上がっています」。双方のバランスをどこで取るかが重要だと中村さんはいいます。

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旬の魚介や特産品を詰め込んだ尾鷲まるごとヤーヤ便

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元中学校の調理室を使い、生産者が直接箱詰め作業を行います

生産者と利用者をつないで“尾鷲ファン”を作る

これらのヤーヤ便を通して、個々の商品に対するファンやリピーターも増えつつあり、気に入った商品を製造販売する店の他のものも食べてみたいと、尾鷲に訪れるお客さんもいます。またヤーヤ便利用者に尾鷲の魚を味わい、干物作りなどを体験するツアーを企画。金額の一部を負担し、抽選で招待しています。こちらも好評だと中村さんはいいます。
「ヤーヤ便を通じて生産者とお客さんがつながり、尾鷲の活性化につなげていければ嬉しい」と目標を語る中村さん。今後も食を通じた“尾鷲ファン”を獲得すべく、力を注いでいきます。

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「消滅可能性都市といわれる尾鷲をなんとか盛り上げたい」と話す中村さん

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ヤーヤ便の事務局がある尾鷲観光物産協会

2015年11月9日取材時の情報になります。
ライター:小山芳恵

お問い合わせ
施設名 協同組合 尾鷲観光物産協会
住所 三重県尾鷲市中井町12-14
TEL 0597-23-826
営業時間 ヤーヤ便お問い合わせ受付時間 8:30〜17:15
定休日 年末年始
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