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食味と鮮度にこだわった
美味しいエダマメ
2015.06.27 更新

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暑さ真っ盛りの季節、茹でたての香り高いエダマメは、おやつにビールのお供にと大人気の夏野菜です。
実は岐阜市は、西日本におけるエダマメの主産地。今月は美味しいと評判の「岐阜えだまめ」を紹介します。

半年もの長い期間出荷

訪れたのは、岐阜市曽我屋地区にあるJAぎふ枝豆選果場。JAぎふ営農経済部の仲村憲明さんにお話を伺いました。
「岐阜えだまめの産地は、岐阜市の島、則武、合渡地区など長良川の北側のエリアが中心です。昭和32年頃から本格的な栽培が始まったといわれています。ごぼうや養蚕に代わる作物として作付け面積が増えていき、現在JAぎふの主要産物のひとつです。主に京阪神の市場へ出荷しており、西日本エリアでは、岐阜が一番のエダマメ産地なんですよ」。

岐阜えだまめの魅力はなんといっても、「大粒で甘みがあり、美味しい」と評されるその食味です。
出荷は4月下旬から11月上旬までで、最盛期は6月から9月にかけて。ハウス栽培、トンネル栽培、露地栽培と多様な作型を用い、品種を変えることで、半年もの長い期間出荷を行っています。「関東や東北など、他の産地ではまずありえない長期作型です。これも岐阜えだまめの強みのひとつですね」。
シーズン中はほぼ毎日、この選果場から1日1500〜2000ケース(1ケースあたり7.2kg入り)のエダマメを、京阪神と岐阜の市場へ出荷しています。

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サイズ、外見など厳しい選別を受けた後のエダマメ。ぷっくりと見事な大粒でおいしそう! JAぎふの栽培品種は「美濃錦」「サヤムスメ」「S201」「福だるま」など。出荷期間中、常に切らさないよういろんな種類を作っています

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お話を伺ったJAぎふ職員の仲村さん。隣は岐阜えだまめのイメージキャラクター「まめたん」。ちなみにまめたんの好きなものは長良川の清流水で、嫌いなものは虫だとか

ぎふクリーン農業への取り組み

JAぎふでは、美味しくて安全安心な農産物を作るため、「ぎふクリーン農業」への取り組みを進めています。これは岐阜県が主導する、有機物などを有効活用した土づくりや減農薬を基本とした環境に優しい農業のこと。
「害虫対策としては防虫ネットやフェロモントラップを使用し、化学合成肥料・農薬を通常の3割以上減らした、ぎふクリーン農業の栽培基準を実施しています。また播種から収穫までの詳細な栽培記録を生産者さんにつけて頂き、残留農薬の自主検査も行っています」と仲村さん。
現在、JAぎふえだまめ部会に所属する生産者は約230戸。生産者とJAが協力しあい、岐阜えだまめブランドを支えています。

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露地栽培のエダマメ畑。防虫ネットと減農薬で安心安全なエダマメづくりを行っています

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播種日、定植日、収穫予定日、農薬の使用日など収穫までの栽培の記録を生産者がきちんと記録し、JAに提出することを義務づけています

予冷と徹底した規格チェック

「エダマメは鮮度が命です。時間と共にどんどん味が落ちてしまうので、消費者の皆さんに、収穫したての鮮度と味をいかに届けるかということにこだわっています」と仲村さん。
エダマメの収穫が行われるのは、気温が上がる前、早朝の時間帯です。株ごと収穫したエダマメを、枝豆ピッカーという専用の機械を使い、枝からサヤをもぎ取ります。さらにひとサヤずつ手作業で選別を行い、水洗いして再度選別し、予冷庫に入れて粗熱を取った後、夕方には選果場へ運びます。
選別にはLMSの3つの規格があり、大きさ、キズ、粒の揃い方などを厳しくチェックします。ちなみにLはひとつのサヤに2粒以上豆が入っており、大粒で形の揃っているものが基本。「岐阜えだまめは出荷量の80%がLで、MとSは合わせて20%と少ないですね」。

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エダマメは株ごと収穫し、専用の機械でサヤをもぎ取ります。選果場の機械を借りて行う生産者さんもいます

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機械でもぎ取ったエダマメを、手作業でLMSの3段階に選別しているところ

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選果場の作業室で選別を行う、生産者の高橋司郎さん。岐阜の伝統野菜、守口大根を作る名人です。「夏場はエダマメを作っているよ。こういう施設があるのはありがたいね。機械を借りられるし、生産者同士で交流したり、本当にいい場所だと思うよ」

選果場に運び込まれたエダマメは、コンテナごと選果場にある大きな予冷庫へ。ここで一晩予冷することが、鮮度を保つのに役立つのだそう。
翌朝、選果と包装のラインに乗せ、JA職員による最終の規格チェックと計量を行います。
小さなエダマメをひとサヤずつ、手作業で何度もチェックを行うことに驚いていると、「岐阜えだまめというブランドとして届けるわけですから、規格と品質の統一を徹底することが大切だと考えています」と仲村さん。そのこだわりが、鮮度と食味への高い評価へつながっているんですね。

最終チェックを受けたエダマメは自動計量され、P-プラスという鮮度保持フィルムを使った小袋で包装(1袋180〜200グラム)。金属探知機による異物チェックと、袋がパンクしていないか手作業による確認の後、40袋ずつダンボール箱に詰め、市場へと出荷されていきます。
安全で安心な栽培への取り組み、鮮度保持の工夫、徹底した規格チェックから生まれる岐阜えだまめ。お店で見かけたらぜひ購入して、その美味しさを確かめてみてください。

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生産者による選別と水洗いの後、コンテナに入れて、選果場の大きな予冷庫で一晩予冷。温度は5〜8度に保たれています

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一晩予冷したエダマメは選果・包装ラインに乗せ、個別包装の後、ダンボール箱へ梱包し、市場へ出荷されます

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個別包装の直前、JAの職員とスタッフによる規格チェック。規格に適しているか、キズや痛みがないか、手作業で最終の選別を行います

2015年6月17日取材時の情報です。
ライター : 梅田美穂

お問い合わせ
施設名 ぎふ農業協同組合 曽我屋枝豆選果場
住所 岐阜県岐阜市曽我屋5-131-1
TEL 058-234-5131
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