伊勢神宮と隣接する位置にあるという、7月の特集取材でおとずれた三重県南伊勢町の神前浦(かみさきうら)。「神前」は、「かみのまえ」とも読むことができる、古い伝統をもつ由緒あるところ。第11代垂仁天皇の皇女である倭姫命(やまとひめのみこと)が旅の途中、休憩をとった地と言われており、神前浦にある「ブルーフィン三重」の事務所前には、倭姫命が腰をかけたと伝わる「腰掛岩」が祀られています。倭姫命が疲れをいやしながら望んだ海の眺めは、きっといまと変わらない、起伏に富んだ心あらわれる光景だったことでしょう。(新美貴資)