食育にたずさわる関係者を対象にした「魚食普及セミナー」が2014年2月8日、
名古屋市熱田区の市中央卸売市場本場で開かれました。
魚食普及への取り組みを体感し、理解を深めてもらおうと、大日本水産会と全国中央市場水産卸協会が主催し、
市中央卸売市場協会、同市場の水産卸会社(中部水産、大東魚類、名古屋海産市場)、
おさかなマイスター・お魚かたりべ、市食育応援隊メンバーの協力によって実施されました。
幼稚園の教員や調理師、料理教室を主宰する講師や水産関係者ら約60名が参加したセミナーでは、
おさかなマイスター・お魚かたりべによる魚の基礎知識についての講義があり、
養殖カンパチのさばき方の実演や煮干しの解体も行われ、参加者は魚の体の構造や部位について学習。
また、煮干しとカツオの出汁を使った味噌汁を飲みくらべたり、
鮮度の異なる2種類の養殖カンパチの刺身を食べくらべたりして、その違いも確認しました。
その後に行われた昼食会では、セミナーを企画・運営した市場関係者らも参加者のテーブルに加わり、
魚食普及や食育への取り組みについて活発に意見を交わしました。
鮮度の異なる2種類の養殖カンパチの刺身の食べくらべでは、
直前にしめた身質に透明感があるほうは「コリコリして弾力がある」いっぽうで、
前日に処理し白濁したほうは「やわらかくてうま味がある」などの声があがり、
参加者はそれぞれの味や食感の違いを確かめて感想を述べあいました。
盛りだくさんな内容のセミナーは参加者に好評で、「食べくらべる機会がないので勉強になった」、
「日々の活動にいかしたい」といった声が聞かれました。
食べくらべをして、「どちらが良いか悪いかではない。違いがわかり選べるようになることが大事」という神谷さんは、
今回のセミナーを振り返って「違いがあることを理解して、上手な買い物や食べ方に知恵としていかしてほしい。
こうしたことを食育にたずさわる関係者が習得し、伝えることが魚食普及につながる」と話しました。
このセミナーは5月まで毎月1回、同市場で開かれる予定です。
(新美貴資)
2014年2月8日現在の情報になります。