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野菜作りを通じて、農業と地産地消に触れる。市民向け農業講座「あぐりカレッジ農業講座」体験レポート。その1
2013.06.10 更新

JA主催の野菜作り講座に参加

会場は半田市にある、愛知県立半田農業高校の付属農場。
屋内での講義の後、畑で実習が行われました。

安全安心な食生活への関心の高まりから、野菜作りや農業に興味を持つ人が増えています。
畑がなくてもベランダ菜園を楽しんだり、
貸し農園を借りて本格的に挑戦するなど、今「農業」がちょっとしたブーム。
また近年の各種調査でも、就農に興味を持つ若者やシニアが増加の傾向にあるそう。
「野菜作りに興味はあるけれど、経験や知識がない」という初心者や、
基本を勉強したいという人のために、
一般市民向けの農業講座が各地で開催されていることをご存知でしょうか? 
私自身、前から「野菜作りに挑戦してみたい!」と考えており、
全くの初心者ですが思い切って受講することに。その体験レポートをお届けします!

講師は半田農業高校教諭の榎戸喜成さん。苗の適切な植え方を説明中。

夏野菜の育て方を学ぶ

参加したのは、JAあいち知多が主催する「あぐりカレッジ農業講座」です。
農業に関心のある一般市民や将来就農を考えている人を対象にした講座で、
「園芸体験」「野菜専科」「果樹専科」の3コースがあり、
野菜や果物など農作物の栽培方法について学ぶことができます。
講師は愛知県立半田農業高校の先生やJAあいち知多の職員の方たちが担当します。

今回は、ビギナー向けの「園芸体験」コースを受講することにしました。
このコースは4月から12月までほぼ毎月1回のペースで全9回授業が行われ、
夏野菜や秋・冬野菜、ナシやブドウなどの果樹、寄せ植えなど、野菜作りと園芸の基礎を学びます。
第一回目の授業は4月20日に、半田農業高校付属農場の南峡農場で開催されました。
集まった受講生は38名。この日は他コースとの合同授業ということもあり、大勢の生徒さんで大盛況。
10代からシニアまで年齢層は幅広く、ご夫婦での参加や主婦、若い女性、学生の姿も見受けられました。
この日のテーマは「果菜類の栽培」。
まず教室で約1時間、講師の榎戸先生からマクワウリを中心に、
ナスやピーマン、トマトといった夏野菜の定植と管理について講義が行われました。
土の中に潜む土壌伝染性の病気について、
それぞれの野菜に合った植え方、肥料の与え方、虫害対策など、具体的で実践的なアドバイスが続き、
皆メモを取ったり、時折質問しながら熱心に聞いていました。

(左)実習開始。まず畝を作ります。曲がらないように、ヒモをまっすぐ張って目印にします。
(右)畝立てが完成。そして…。

(左)マルチが畝全体を覆うよう、2人がかりで引っ張りながらかぶせていきます。
(右)かぶせたマルチが風で飛ばないよう、端に土をのせて固定します。

畑で畝立てと植え付けの実習

講義の後は、いよいよ畑での実習へ。
先生があらかじめ耕して準備してくれた実習用の畑に集まり、全員で畝を作る畝立てに挑戦です。
鍬で土を寄せて盛り上げ、細長い畝をまっすぐに作っていきます。
始める前はかなり広く感じたスペースですが、
全員で鍬を持って作業するうちに何列もの畝がきれいに完成!
経験者も多く、皆さんなかなか見事な鍬さばきです。 
さらに、出来上がった畝の上にマルチという保温や雑草防止のための黒いビニールを張っていきます。
「マルチはできるだけピッと張るのがコツ。風で飛んでしまうからね」と先生からのアドバイス。
なるほど、畑でよく見かける土の上のビニールは、こうやって張っているんですね。

マルチに穴を空けて苗を植え、すぐ側に支えとなる支柱を立てます。

(左)マクワウリを植え付け中。
(右)苗が風で倒れないよう、茎にひもをかけ、ねじって支柱に結びつけます。これはナス。

マルチを張った後は、野菜の苗を植え付けます。
植えるのは講義で習ったマクワウリ、ピーマン、ナスです。
畝に張ったマルチにスコップで穴を空け、
育苗ポットから取り出した苗をひとつひとつ、丁寧に植えていきます。
さらに倒れないよう支柱を立て、保温や防風のカバーも被せます。

(左)ナスやピーマンは「千鳥植え」といって、1株ずつずらして植え付けます。
(右)ナスやピーマンには、肥料などの袋を使った「あんどん掛け」という風よけのカバーをします。

マクワウリは寒さに弱いので、保温と防虫のためのホットキャップをかぶせます。

根元に水をたっぷり与えて、植え付け完了。すっかり畑らしくなりました!

畑での実習は、家庭菜園で慣れている人は率先して作業をしたり、
分からないことをお互いに教え合ったりと、受講生同士で和やかに交流しながら楽しい時間となりました。
最後に使った鍬やスコップなど道具の後片付けも全員で行い、講座は無事終了。
授業で習った夏野菜の苗が参加者に配布され、皆笑顔で自宅に持ち帰りました。
次の授業は約1ヶ月後。この日みんなで植えた野菜の苗が、それまでにどんな風に育つのか楽しみです!

配布されたナス、トマト、トウモロコシ、マクワウリ、ピーマン、キュウリの苗。

榎戸先生(右)と、JAあいち知多職員の間野さん(左)。

野菜づくりの楽しさは、育てたものが形になること

講座の開催について、主催のJAあいち知多営農部の間野耕輔さんに伺いました。
「当JAが11年前にこの講座を始めた頃は、農業後継者の育成が目的でしたが、
最近は一般の方を対象に行っており、初心者から経験者まで毎年多くの方に受講していただいています。
知多は農業が盛んな土地でもあり、趣味で家庭菜園をされている方が多いですね。
参加の理由として、“上手な野菜を作るコツや連作障害について知りたい”
“独学ではなく野菜の正しい作り方を学んでみたい”といった声をよく聞きます。
受講後に就農された方もいらっしゃいますよ」。

この講座の参加者は半田など知多エリアに住む人が中心。
募集はJAの広報物などで行い、どのコースもほとんど満席になったそう。
ちなみに今回高校生の男の子が一人参加していたので受講理由を聞いたところ、
「もともと農業に興味があって、“やってみたいなら”と
農家でもある自分のおじいちゃんに紹介されました」とのことでした。

講師の榎戸先生にもお話を伺いました。
「今年の生徒さんは意識が高く、熱心な人が多いですね。
野菜作りの楽しさは、自分が育てたものが形になること。農業は経験が必要だけれど、
収穫に何とかたどりついてもらいたいですね。自分で作れると自信になりますよ。
今は使われていない遊休農地も多いから、農業に興味のある人に有効活用してほしい。
例えば定年された人が楽しみながら畑を作ったり、多くの人に農業を楽しんでほしいですね。
農業は“食”に直結する大切なものですから、
この講座がみなさんと農業をつなぐ手助けになるといいなと思っています」。

私はアパート住まいなので、配布された苗はプランターに植えてベランダで育てています。
左からピーマン、トマト、ナスです。毎日世話をしていると愛着が湧きますね!

第一回目の受講を終えて

私はこれまで畑仕事の経験がほとんどなく、鍬を持つのも今回が初めて。
鍬は思ったより重くてびっくりしました。これを使って作業をする農家の人はすごいなあ、とも。
畑の土作りをして苗を植え、病気にならないよう時間と手間をかけて育てて、
ようやく野菜が実るということ。
普段気付きにくい、でも大切なことを今回の受講で実感出来たように思います。
お店に行けば簡単に野菜を購入できますが、自分の手に届くまでのプロセスを考えると、
ありがたく頂かなくては!と改めて感じています。
配布された苗もしっかり育てて、無事収穫できるようがんばります!

 

編集員のココがオススメ!

野菜作りのプロである先生から具体的なアドバイスを聞いたり、畑で土を触って作業すると、本やマニュアルでは分からない大事なポイントやコツが体感できますね。市町村やJAなどが開催する野菜作りの講座が各地にあるので、興味のある人はぜひ参加してみてください

(梅田美穂)

 

詳細情報

お問い合わせ先 JAあいち知多 営農部 農業振興課
TEL/FAX TEL: 0569-34-9917
FAX: 0569-34-9962
※ 通年コースのため、今年度の受講募集は終了しています。募集は毎年3月頃の予定です。
E-mail einou@agris.or.jp
ホームページ アグリス(JAあいち知多)

2012年4月20日現在の情報になります。

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