名古屋コーチンは戦後しばらくまでは、尾張地方の庭先でごく普通に飼われていた鶏。
しかし、海外から生産効率のいいブロイラーが進出すると、
経済性を優先させた高度成長期の昭和30年代には、ほとんどその姿が見られなくなってしまいました。
そんな中、もともと雛の孵化を本業としていた稲垣種鶏場が純正名古屋コーチンに絞って、
孵卵、育成、販売の一貫生産販売を始めたのは昭和62年(1987)のこと。
「昔食べた味の濃いコーチンのひきずり(すき焼き)が食べたい」という声に応えるためでした。
赤身を帯びた肉に、適度な脂肪を含み、独特のコクと歯ごたえがある名古屋コーチンですが、
中でも稲垣種鶏場で扱うのは、メスの名古屋コーチンのみ。
そのわけは、メス鶏の方が旨味成分のイノシン酸を豊富に含んでいるため。
しかも繁殖に備え脂の乗り切った時期を見計らって精肉しています。
養鶏歴50余年の稲垣社長は、卵の形を見ただけで、
鶏の鳴き声を聞いただけで健康かどうかがわかるといいます。
この日見せていただいた鶏舎には種卵を産ませるための種鶏が、
風通しのよい開放的な鶏舎で平飼いにされていました。
ここで産まれた種卵の中から形の良いものを選んで孵化させ、
生まれたヒヨコの中からメス鶏だけを取り出し、さらに元気な鶏を厳選。
春日井市の果樹園地帯などの育成鶏飼育農場で、
坪当たり10〜15羽の薄飼いでじっくりのびのび育てます。
与える飼料も特注で、低タンパク、低カロリーを心がけ、タンパク質は大豆などの植物性のみ。
魚粉などの動物性タンパク質を使わないのは、肉に臭みを出さないためだそうです。
また、ビタミンや天然ミネラルは添加しますが、抗生物質は一切与えていません。
こうして育てられたメス鶏は、産卵のためカラダが充実する150〜180日目に食肉加工し、
その日のうちに販売します。
一般的に、名古屋コーチンの値段はブロイラーの約3倍といわれています。
飼育日数も餌もブロイラーの3倍かかるので当たり前といえば当たり前ですが、
生産から販売まで一貫して行う稲垣種鶏場では、流通コストをカットすることで、
市価の7割ほどの値段で提供できるようになりました。
主に料理店などに直販していますが、
地元の人にも手軽に名古屋コーチンを味わって欲しいという思いから敷地内に直売店も設けています。
開店前から行列ができ、昼近くには売り切れる品もあるほどの人気。
また、インターネットやFAXでも注文を受け付けていますので、ホームページでご確認ください。
■水徳(うなぎと名古屋コーチン)
住所:愛知県春日井市八光町
TEL:0568-31-2043
■かな和 (コーチンの石焼きとたたき)
住所:愛知県小牧市東田中 名古屋市東区相生町
代表TEL:0568-72-6333
■河良 (コーチンの釜飯)
住所:愛知県西春日井郡豊山町
TEL:0568-28-6002
■食楽たに川 (5月に栄生店がオープン)
住所:愛知県常滑市字長間
TEL:0569-35-4814
■山本屋本店 (名古屋名物味噌煮込みうどん)
愛知県下各店 代表TEL:052-471-5547
■味処中むらや (石焼き)
住所:岐阜県関市寿町
TEL:0575-23-9004
■味もり(コーチンの味噌煮込みラーメン)
住所:愛知県西春日井郡師勝町
TEL:0568-24-3308
■ペペサーレ (イタリア料理/大口町に支店もできました)
住所:愛知県一宮市長専町
TEL:0586-71-5400
■おくど茶屋 六行亭(天日干しコシヒカリを釜戸焚きしたおいしいご飯)
住所:愛知県名古屋市中区栄
TEL:052-262-0600
■HIOKI(地酒と炉焼き)
住所:愛知県名古屋市東区
TEL:052-979-7100
■千成(居酒屋割烹)
住所:愛知県岩倉市
TEL:0587-37-2930
■うな善(うなぎのひつまぶし)
住所:名古屋市中村区
TEL:052-551-5235)
名古屋コーチンの肉は、皮の下についた脂肪と一緒に切って食べるのがおいしい食べ方。また季節によって脂肪のつき方は変わるそう。夏は焼き鳥、秋は松茸やキノコと一緒に炊き込みご飯、冬は鍋料理やすき焼きがおすすめです。
(宮内京子)
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住所〒486-0802 愛知県春日井市桃山町2-81
会社名 | 有限会社 稲垣種鶏場 |
TEL/FAX | TEL:0568-81-6617 FAX:0568-84-6681 |
kohtin@tcp-ip.or.jp | |
URL | 有限会社 稲垣種鶏場 |
2010年10月21日現在の情報になります。