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【お茶特集】とよた茶を“自園自製自販”する「碧園 お茶の純平」
2010.05.13 更新

高品質のおいしいお茶をより安く提供

品評会で賞をとった「かぶせ茶」の茶葉

豊田市内数カ所に点在する「碧園 お茶の純平」の茶園は、総面積およそ400a。
やぶきた、あさひ、さみどりといった品種を栽培し、
てん茶(抹茶の原料)とかぶせ茶(緑茶の原料)をつくっています。

お茶を自ら栽培、製造、販売する自園自製自販という経営スタイルをとっているのは、
「消費者が飲んで、喜んでもらえる高品質なお茶を安く提供する」というモットーを貫くため。
山内祥正(よしまさ)専務にお茶づくりの楽しみをたずねると
即座に「飲んで喜んでもらえた人の顔を思い浮かべること」という答えが返ってきました。

(左)「碧園 お茶の純平」の茶園。覆いをかぶせることで葉色は鮮緑色になり、
渋みが少なく旨みを多く含む茶葉になります。
(右)手前左から:お抹茶 絢野の里(40g 当り)1,575円、お抹茶 清苑(40g 当り)1,050円
奥左から:熱湯玉露 1,050円、新茶手摘み 1,575円、新茶初摘み 1,050円

(左)「碧園 お茶の純平」店舗入り口 (右)自製商品が並ぶ店内

入れ方で変わるお茶の味わい

お店の試飲コーナーでお茶を入れる「碧園 お茶の純平」の山内祥正専務。

かぶせ茶とは新芽が出る4月中旬から茶園に被覆することで、味と香りをよくしたお茶のこと。
豊田市はもともと優れたかぶせ茶の生産地として有名です。
「60℃より低い温度のお湯で入れると、旨味成分のテアニンが多く、
60℃以上のお湯で入れると渋み成分のカテキンが多いお茶になるんですよ」
といいながら祥正専務が、品評会で入賞したかぶせ茶を入れてくださいました。
普段、自分で入れるよりぬるめのお茶を口に含むと、
ほのかな甘味の奥からまろやかな旨味が立ち上ってきてびっくり。
初めて飲んだ小学生がお出汁みたいといったというのもうなずけるほど、
今までに味わったことのない深みのあるおいしさでした。

代々豊田の茶業に貢献

品評会入賞茶「かぶせ茶」「玉露」とも時価

「碧園 お茶の純平」は明治3年(1870年)の創業以来、5代にわたって
豊田の地で茶業を営んできました。
2代目の純平氏は、大正9年(1920年)に「三河式てん茶機」を考案し、
てん茶製造の近代化に貢献した功労者として知られ、「お茶の純平」ブランドの由来にもなっています。
こうした茶業に対する研究熱心さは、代々受け継がれてきたもの。
5代目である祥正氏も毎年お茶の品評会に出品し、
「農林水産大臣賞」「内閣総理大臣賞」を受賞するなど、自社商品の品質に磨きをかけてきました。
「お茶づくりは毎年1年生のつもりで取り組んでいます。品評会という目標を持つことが励みになりますし、
若い経営者たちにもお茶づくりや農業の魅力を伝えていけたらと思います」と語る祥正氏。
培った技術やノウハウは、豊田市茶業組合で開示し合って組合員が共有し、豊田の茶業発展に役立てています。

今使われている「てん茶機」を見せていただきました。

茶葉を蒸す蒸機。祥正氏が指差す樋状の筒に蓋をかぶせて
「てん茶機」につなぎ、蒸された茶葉を送ります。

(左)これが現在の「てん茶機」。2代目の純平氏が考案した「三河式てん茶機」が
原型となっています。蒸された茶葉は青い網の部分に入り、奥のコンベアへと送られます。
(右)茶葉は5層になったコンベア上を運ばれながら乾燥が進みます。

編集員のココがオススメ!

お茶摘みって、ちょっと体験してみたいですよね。「碧園 お茶の純平」では毎年5月初旬から下旬にかけて、豊田市内の茶園でお茶摘みさんを募集しています。他地域の方々でも参加できるので、興味のある方はぜひ!詳しくはお電話(0565-52-3119)でお問い合わせください。

(宮内京子)

店舗情報

住所 〒473-0916 愛知県豊田市吉原町屋敷畠38
アクセス 名鉄三河線若林駅から徒歩14分
TEL/FAX TEL:0565-52-3119
FAX:0565-53-5037

2010年4月28日現在の情報になります。

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