岩倉市でトマトの水耕栽培一筋に30年。三協園芸の代表、船橋哲夫さんの温室ハウスには威勢良くうねるグリーンの苗木が一面見渡す限り広がり、赤、黄、緑色、大小様々なトマトがたわわに実っています。コンピュータで綿密に調製された室内温度、定期的に規則正しく根元を流れる水流、受粉を助けるためにせっせと飛び回るマルハナバチ達、害虫の浸入とハチが逃げ出すのを防ぐ細かいネット。そして省エネのため、昼間ハウス内に蓄えられた熱を夜間用に地下へため込む装置など・・・。
「知識を得ようとする意欲のある人、観察力があり細かい作業ができる人向けの農業ですね」という船橋さんの農場は、現代的で、冬だとは信じがたいほど緻密で甘いトマトが育っていました。
船橋さんのトマトは毎年9月から翌年5月までの月、水、金曜日の午後は自宅にて、水曜日の午後は岩倉市駅構内の市場で直接購入できます。赤、又は黄色のミニトマト、それより少し大きめのミディトマト、普通のトマトや、試作中のオレンジトマトもフルーツ並に甘くて美味でした。
「旬の野菜を」と盛んに言われる時代になりましたが、当方、どうもトマトだけは冬でも欲しくて我慢できなくなることがあるのです。それはきっと、よく似た味の野菜や果物が他にあまり見あたらないからでしょう。 今までに出会ったさまざまな国籍を持つ人たちに、祖国の自慢料理を作ってもらう際にも、最も頻繁に登場する食材の1つがトマトでした。 大航海時代に、南米原産のトマトがメキシコから欧州に持ち出されたのは今から約500年前ですが、世界中で本格的に食用されはじめたのは今からわずか200年前。そして現在、水耕栽培施設のおかげで私たちは年中、美味しいトマトをいただくことができるようにもなりました。 ハウス内の高度な技術を見ていると、研究を重ねた人たちの耐えまぬ尽力が思いやられます。船橋さんの農場では今、後継者となる息子さん夫婦も含めて家族が皆、一緒に働いています。彼らには、身近に購入できる美味しいトマトをこれからも作り続けて欲しいものです。 (服部 麻子)
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住所 | 〒482-0032 岩倉市井上町422番地 |
TEL&FAX | [TEL] 0587-37-3680 [FAX] 0587-66-8958 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 無し |
2009年12月21日現在の情報になります。