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笑顔を食卓に届けたいと
有機農業で安心安全な作物を栽培
2016.07.15 更新

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有機農業を行う新規就農者の移住が進む白川町。移住者の中でも町にゆかりがなく、Iターンで移住してきた30代が多いのが特徴です。「和ごころ農園」を営む伊藤和徳さんもその一人。有機農業への熱い思いと白川町での暮らしについてお話を聞きました。

環境問題と健康への関心から有機農業へ

移住して7年目になる伊藤さん。「学生時代から環境問題全般に関心を持っていましたが、最初から有機農業をイメージしたわけではありませんでした」。大学院で水処理の研究をしていたことから水処理関係の企業に就職。研究開発にあけくれる日々で、仕事はパソコンでの業務が中心でした。「現場に出て汗を流したい」という思いから、休みの日は農業体験のイベントなどに参加していたと言います。「家族の病気がきっかけで体にいい食べ物、健康に暮らすことの大切さを学生時代から感じていたので、有機農業を体験していく中で環境問題と健康がリンクしたんです」。
就職して5年が過ぎ、思い切って退職し、山梨県で1年間の農業実習をしながら就農場所を探していた伊藤さんは、ゆうきハートネットのメンバーからの紹介で、白川町への移住を決めました。

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仕事の合間をぬって、農業体験に出かけていた頃の伊藤さん

自然の力や植物の生命力を生かして栽培

「この地域は寒暖の差があり、無農薬で農業を行うには適しています」と話す伊藤さんですが、最初は思うようにいかなかったこともあったとか。「2年目にトマトが全滅したときはショックでしたね。病気にならないよう気をつけていたのですが、この件がきっかけで、病気に強い野菜づくりを意識するようになりました」。
現在、市販されている野菜の種のほとんどは一代限りのものですが、伊藤さんは昔から受け継がれている種(固定種)で育てたいと、自ら育てた野菜から種を取るようにしています。トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ズッキーニ、タマネギなどの種取りがうまくいっていると言います。「この土地で育った野菜の種は、次第に粘土質のこの土地になじんだ種になっていきます。無肥料自然栽培という方法で、肥料は使わず、土の力を借りて野菜を作っているので、この種の生命力に助けてもらっています。自然の力や植物の生命力を生かした方法ですね。無肥料で栽培すると、野菜の味が違います!」と伊藤さん。
年間50種類近くの野菜を栽培し、「オアシス21オーガニックファーマーズ朝市村」(名古屋市中区栄で開催)で販売するほか、インターネットや口コミで購入希望者を募り、宅配で送っています。

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温暖化で虫が増え、収穫前に花を咲かせてしまうことがあり、種取りには問題だと言います

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花が咲き、収穫を控えたズッキーニの畑

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自然の力で勢いよく育ったナスやジャガイモ

食と農業をつなげるイベントを開催

年間を通してイベントにも力を入れていている伊藤さん。2年前には体験者用の田んぼを整備し、「1000本プロジェクト@黒川」をスタート。「1000本プロジェクトは、京都府の塩見直紀さんという方が提唱しているもので、1本の苗からとれるお米はお茶碗1杯ぐらいなので、1000本の苗があれば1人1年分のご飯をほ賄えるという発想から始まったものです」。実際に体験をして共感した伊藤さんは、ここ黒川地区で実践。1枚の田んぼをいくつかの区画にわけ、参加者が田植え、草取り、稲刈りを行い、収穫したお米を持ち帰って食べるという、お米の自給体験を一通りできるようにしたもの。現在は、5グループが参加しています。
ほかにも食育や持続可能な農業に関心があると話す伊藤さん。アメリカ・カリフォルニア州の公立中学で始まった「エディブルスクールヤード」を参考に、菜園で野菜を育てて収穫し、調理して食べるという食育プロジェクトを構想中とか。「五感を使って食べる大切さを学ぶという点で注目しています」。また、日々の残飯を堆肥にし、作物を育てるといった循環の流れを作り、持続可能な農業を目指していきたいと言います。
地元の消防団に入るなど地域に溶け込みながら農業をして暮らす伊藤さんは、「生き方としての農業を目指している」と思いを語ります。

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収穫した野菜の一部。旬の野菜を詰め合わせて宅配便で送っています。Sパックは8~10種類ぐらいの野菜が入り、2300円~2800円(消費税・送料込)。Lパックもあります。

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塩見さんの「1000本プロジェクト」に参加したときの様子。ここで田植えの体験をしたことが、今の活動につながっています

2016年6月17日取材時の情報です。
ライター:田中マリ子

お問い合わせ
施設名 和ごころ農園
住所 岐阜県加茂郡白川町黒川162
TEL 0574−77−1277
営業時間
定休日
URL http://www.wagokoro.xyz/index.html
E-mail
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