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【関市特集】亜熱帯性の果実を国内最大規模で露地栽培する「関むぎパッションフルーツ組合」
2012.08.20 更新

寒冷地の露地栽培でありながら国内最大規模

「関むぎパッションフルーツ組合」の事務所は、
関市から下呂方面に向かう県道58号(関金山線)沿いにあります。
代表の古池裕美さんと農園管理担当の土屋脩さんに、さっそく栽培農園に案内していただきました。
梅雨に入ったばかりの6月半ば、朝から今にも泣き出しそうな天候でしたが、
とうとう雨がバラバラと……でも、植物にとっては恵みの雨。
気のせいか、苗も生き生きとしているようです。
山麓に広がる休耕田を利用した露地パッションフルーツ農園は、
寒冷地の露地栽培であるにもかかわらず、国内最大規模。
苗の1本1本に「地域を元気にしたい」という組合員の強い願いがこもっています。

中之保地区の山麓に広がるパッションフルーツ農園。
地域ブランド化の定着をめざし、現在2haの農園を10haに増やしたいとのこと

左が農園管理担当の土屋脩さん、右が代表の古池裕美さん。
パッションフルーツ栽培を通じて、若い農業人を育てるのも古池さんたちの夢だ

中山間地域の休耕田を有効活用

パッションフルーツはブラジルなどアメリカ大陸の亜熱帯地方が原産。
和名をクダモノトケイソウ(果物時計草)といい、
時計に似た白と紫色からなる個性的な大輪の花を咲かせ、卵型の比較的大きな実をつけます。
最初果実は緑色ですが、熟してくると赤紫色になって表面がシワシワになります。
こうなってくると食べごろです。南国のフルーツらしく果肉はとてもジューシー。
甘酸っぱく、さわやかな風味が食欲をそそります。種ごと食べることができます。

(左)パッションフルーツは6~7月と9~10月にかけて、年2回開花する。
絵筆などで受粉してやる。花粉が湿ると受粉しないので要注意
(右)野球ボールと比べると大きさがよくわかる

熟した実の中からはジューシーな中身が……

挿し芽をする女性スタッフ

中之保でパッションフルーツの栽培が始まったのは、今から6年ほど前のこと。
関市東商工会「平成カード会」が発行してきた地域通貨の利用に関する学習会で、
講師から地域通貨発行のための経費獲得を目的として、
パッションフルーツによる壁面緑化を提案されたのがきっかけでした。
翌年、54の事業所で実施したところ、一部の商店主から
「花もきれいで果実も楽しめる。農業として本格的に栽培できないか」という声があがりました。
そこで、古池さんたちは3反ほど農地を借りて実験的に栽培。
すると、糖度において沖縄産のそれよりも4度ほど優れたものができたのです。
「大きくて質も良かったため、これはぜひ、みんなでなんとかしようということになりまして……
また、葉っぱの成分を調べてもらったところ、ビタミンAが日本茶の約3倍!
それで白川茶を乾燥させるのと同じ方法で乾燥させ、
遠赤焙煎した『パッションフルーツ茶』を試作し、試験販売を始めました」と古池さん。
平成21年には「関むぎパッションフルーツ組合」を設立。
寒冷地でありながら、化石燃料を削減して
亜熱帯性植物の露地栽培に成功したことでマスコミにもたびたび取り上げられ、
「JAめぐみの」の「とれった広場」と提携して直販を開始。
同年12月には遊休農地2.0haを借り上げ、国内最大規模のパッションフルーツ農園が誕生したのです。

パッションフルーツを使って緑のカーテンを

ジャングルのようなパッションフルーツの温室。
日当たりが良く、水はけ、通気性の良い所で育てる。
土が多ければ多いほど、成長が早い。収穫は開花から約60日後。平均15~17℃程度は必要

道の駅平成で販売されているパッションフルーツのゼリーやジュース、お茶など

農園でお話をうかがった後、ハウスを見学しました。中は緑のジャングル。
張りめぐらされたネットに所狭しとパッションフルーツがからみつき、その生命力の旺盛なこと!
花はほとんど咲き終わり、緑色の実が鈴なりになっています。
「実は落ちる直前に採るのがいいです。
一週間ほど香りを楽しみながら待つと糖度が倍加します」とのこと。
今ではお茶のほか、ゼリーやジェラートなどパッションフルーツを使った
スイーツのラインナップも充実。

食材としてのパッションフルーツを提供することで、
地元はもとより各地の有名店とのコラボも行われています。
去年から全国に向けて苗の発送も始まりました。
特に今年は節電対策としての緑のカーテンが人気を呼んでいるとのこと。
女性でもマンションで簡単にセッティングできるプランターとネットがセットになった
「壁面キット」がおすすめだそう。
「地元の小中学校にも苗を提供して育ててもらっています。
あちこちで、パッションフルーツを利用して緑のカーテンを作ってもらいたいですね。
元気に育っているという声を聞くのが何より嬉しいです」と、古池さんは顔をほころばせました。

プランター1個に1苗でOK。緑のカーテンは温度上昇を防ぎ、省エネに貢献。
花が咲き、実がなるのを家族で見て楽しめる

編集員のココがオススメ!

パッションフルーツは以前から知ってはいましたが、食べたのは今回が初めて。見た目はキウイフルーツをもっとトロトロにしたような感じで、味は少しマンゴーに似ています。ヨーグルトなどに混ぜて食べてもおいしそう。花も個性的で、私は大好きです。緑のカーテンで節電、花を眺めて楽しみ、食べておいしいパッションフルーツは、1個で何通りもの楽しみ方ができるすぐれもの。あなたもぜひ、育ててみては? 道の駅「平成」では、パッションフルーツのジュースやゼリー、お茶なども販売されています。

(松島頼子)

施設情報

施設名 関むぎパッションフルーツ組合
住所 関市中之保6274-2(有)古池商事内
TEL/FAX TEL:0575-49-3003
FAX:0575-49-3092
E-mail smp@paffru.jp
ホームページ 関むぎパッションフルーツ組合-本州最大規模の露地栽培

2012年6月12日現在の情報になります。


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