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【お弁当特集】海の恵みたっぷりの天然塩「岩戸の塩」
2010.03.23 更新

神話の時代に製塩が始まったと伝わる二見浦で、昔ながらの製法でつくられている天然塩が「岩戸の塩」。
海水をじっくり時間をかけて煮詰めて精製される天然塩は、海のミネラルを豊富に含んでいます。
「家族の健康のために体にいい塩を使いたい」という思いから、
二見浦の宿、岩戸館の女将が試行錯誤を重ねてつくり始めた塩です。

夫婦岩で知られる二見浦の海岸と「岩戸の塩」。
塩(左):125g 820円/塩(右):376g 2,400円

すべて手作業で行なう塩づくり

原料の海水は二見浦の神前海岸(こうざきかいがん)で汲み上げます。
しかも満ち潮の海水にこだわって汲むのだとか。この辺りは神宮林の山の栄養分を含んだ水が
伏流水となって海に流れ込む場所で、昔から塩づくりに適した海水として知られていたそうです。
海水を煮詰める鉄の平釜は三層に分かれた特注の登り釜。火力は薪を使います。
最初の釜に海水を入れて沸騰させ、海水が少し濃縮したところで海水を次の釜へ。
底に少しずつ、結晶ができてきたら、最後の釜へ移して水分を蒸発させます。
やがて、釜全体に白い塩の結晶が現れます。
「焦げつかないように火加減に注意して、ていねいにヘラでひっくり返しながら水分を飛ばし、
焼き上げるんです」と女将から塩づくりを受け継いだ百木良太さん。

(左)下から上へ海水を移すように工夫された三層の登り釜。
(右)濃縮した海水を次の釜へ移す百木さん。

(左)釜の温度や海水の蒸発具合を見ながら薪を焚きます。
(右)水分が蒸発してでき始めた塩の結晶。

体にいい塩をつくりたい

ヘラで混ぜていくと、ある瞬間から不思議なことに白い塩の結晶が少しずつ黄色みをおびてきました。
「この塩は“にがり”を残して焼き上げるので、
にがりに含まれるマグネシウムや釜の鉄分が熱で変化することで黄色くなるんです」。
全体が淡い黄色のサラサラした状態になるとでき上がり。あとはふるいにかければ完成です。
とてもまろやかでぴりっと舌を刺激するような辛さがないのが特徴です。
塩ができ上がるまで、海水を最初の釜に入れてからおよそ17、8時間はかかる根気のいる作業。
しかも1回にできる塩は1トンの海水から15キロほど。
「温度や湿度などによって、でき上がりの時間も異なりますし、
季節によって海水の濃度も違います。でも、何よりも気持ちを込めてつくることが大事ですね。
そういう思いは物に宿るはずですから」と百木さんは語ります。

(左)部分的に少し黄色みをおびた塩の結晶。
(右)ヘラで塩の結晶をかきまぜるのは大変な仕事。

ほぼでき上がりに近いサラサラの状態の塩。

淡い黄色をした「岩戸の塩」

商品情報

にがり:60ml 1,000円/400ml 5,000円

編集員のココがオススメ!

「岩戸の塩」の美味しさを実感するなら、ぜひ、おにぎりで!米の甘みや旨みが引き出されて絶妙な味わい。塩をつくっている岩戸館では、ランチに「岩戸の塩」を使ったおにぎりが付く「ヘルシー御膳」(1,500円・要予約)を食べられます。
ほかにも地元にある和菓子店の「塩ようかん」や、味噌や干物にも使われている「岩戸の塩」。美味しく、ヘルシーな天然塩の魅力を味わい尽くしてみてはいかが。
(田中マリ子)

店舗情報

住所 三重県伊勢市二見町茶屋566-9
株式会社岩戸館
アクセス 近鉄・JR伊勢市駅よりJR参宮線で二見浦駅下車、徒歩約15分
TEL/FAX TEL:0596-43-2122
FAX:0596-42-1312
URL 二見浦観光ホテル 岩戸館/岩戸の塩

2010年3月17日現在の情報になります。

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