「日本で最も美しい村」に数えられる信州・開田高原に、絶品アイスクリーム工房があり、クリスマス・シーズンならここのアイスクリームケーキをぜひ!という、案内所の男性の言葉に魅かれて開田高原へ。12枚目のカレンダー。今年の24日は木曜日―。 |
白い頂きから両方の裾野になだらかな線を描く御嶽山。どっしりとしていながら、母なるやさしさを湛えたその山を背に、平原でくつろぐつぶらな瞳の木曽馬の親子。農耕馬として明治の最盛期には7000頭もいたそうですが、軍用馬としては不適格との理由で最後の1頭にまで減らされ、その後保存会の方々の努力によって、今では100頭を超える木曽馬たちの元気に高原牧場を走り回る姿が、開田高原の平和のシンボルとなっています。
遠くからでもよく見える、ダークグリーンのおしゃれな看板。白樺に白い壁がよく似合うアメリカンテイストの工房とショップが、お目当てのエイチ・アイ・エフ(開田高原アイスクリーム工房)。Highland Icecream Factoryの頭文字が社名となっています。
扉を開けると出迎えてくれたのが、工場長の斉藤信博さん。11月下旬のこのときはまだ、アイスクリームケーキが店に登場しておらず、バニラアイスクリームケーキの台と同じ材料の、バニラ味のカップアイスクリームを味わうことに。
上品で洗練されたパッケージのふたを開けると、乳白色の平らな面が、固唾をのんで対峙しています。おもむろにスプーンを入れて中身をすくい上げ、口へと運びます。ひんやりと冷たいかたまりが舌の上でふわりと溶けていくのがわかります。
口元が自然にゆるんで、ああ、しあわせ!スプーンを持つ手に力が入り、二口、三口・・・。
なんて濃厚なミルクの味。とても豊潤で上品な甘さ。素材そのものが本物でなくては、とても出せない深い味わいです。
主原料の牛乳は、近所の万谷ファームさんが丹精こめて育てているジャージー牛の、絞りたてミルク。それをそのまま工房へ。殺菌処理し、これ以上ないくらいの高濃度な状態にしてアイスクリームが作られます。最高のコクとまろやかさを追求して日々努力を続ける万谷さんのミルクだからこそ、出し得る味といわれています。
H.I.Fの成り立ちは、村おこしから。10年前に抱いた思いを、社長の松井淳一さんはこう振り返ります。「農業と観光が別々のものだと思っていると、地方は疲弊していくだろう。生産者たちが連携しないと。せめて木曽町の中だけでもひとつにならないと未来はないのでは?」
そんな松井さんの呼びかけに「付加価値をつけて売ろう」と集まったのが、ブルーベリー生産者『開田ファーム』の田中さんと、とうもろこし生産者の松尾さん、そして畜牛農家の万谷さんでした。
この土地で採れたものだけを材料に。ブルーベリー、とうもろこし、えごま、そば、すぐり、かぼちゃ、よもぎ、はなまめ、赤いもなどが続々、アイスクリームとなってデビューしました。今では全部で16種類。全てこだわりの開田産農産物を使用しています。オールジャパン・ナチュラルチーズコンテストで受賞したクリームチーズは、アイスクリームのようになめらかです。
さてクリスマス用のアイスクリームケーキはバニラの他にチョコレート、ストロベリーとコーヒー味の4種類。今年はあたたかい部屋で、濃厚なアイスクリームケーキはいかがですか?
(浜村良子)
ご覧になった方の中から開田高原アイスクリーム工房のクリスマス・アイスクリームケーキ(バニラ:3,000円)を、1名様にプレゼントさせていただきます。
※プレゼントの応募は終了しています。 |
有限会社エイチ・アイ・エフ(開田高原アイスクリーム工房)
住所 | 長野県木曽郡木曽町開田高原末川4411の9 |
アクセス | 開田高原西野行きバス「木曽馬の里」下車徒歩1分 |
フリーダイヤル/TEL/FAX | 0120-37-9204/(0264)42-1133/(0264)42-3306 |
定休日 | 4~11月まで無休、12~3月まで火曜日休 |
営業時間 | 営業時間/10:00~17:00 留守番電話、FAX、メール問い合わせは24時間対応 |
価格 |
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