豊橋百儂人の代表を務める、檸檬儂人「河合果樹園」の河合浩樹さん。
品質の均一化を図ることができる、
地植えではなく鉢を使用した栽培法「ボックス栽培」を取り入れ、豊橋市でレモンを育てています。
今回は「河合果樹園」に訪れ、河合さんのレモンへの熱い想いを伺ってきました。
「河合果樹園」では、2種類のレモンが栽培されています。
一つは「無農薬レモン」。
9月〜12月は「グリーンレモン」と呼ばれる、香りが芳醇で皮が緑色をした状態のもの、
そして1月〜4月は、甘味のある黄色い完熟の「フルーツレモン」として出荷されています。
農薬を使用せず、他には真似のできない高い技術を取り入れたレモンです。
もう一つは、河合さんが研究を重ね復刻させた、昭和40年頃の品種「レモネーディア」。
酸味が少ないのが特徴で、「健康のためにレモンを食べたいけれど、酸っぱいのが苦手」
という方にも食べやすいレモンです。
「私の園で栽培されたレモンは、皮ごと食べられます。
レモンは皮ごと食べると非常に健康に良いんです。
果汁だけ絞って食べるよりも1個で5倍くらいの栄養成分が採れるんですよ。」
「レモン栽培を始めた当初は失敗の連続。
レモンが害虫にやられて収穫が3分の1になり、悩んだ時期もありました。」
そんな失敗の経験をバネに努力を重ね、
原因を探りながらいろいろな研究を続けた事で前に進むことができたのだそう。
でもまだまだ発展途上だと、河合さんは話します。
「常に課題への探求が求められる仕事だと思っています。
また、水や土、温度など、どれか一つの物に特化しこだわるのではなくて、
バランスよく取り入れていく事が大切。
ファストフードばかり食べている人が、水にだけこだわっても体が良くならないのと同じなんです。」
“全てに対してバランス良く”を貫く河合さんのレモンはとても人気が高く、全国各地から注文が入ります。
今現在、インターネットからの注文は予約で一杯とのこと。
店舗では、豊橋市を中心に店舗を展開する「スーパーあつみ」にて購入することができます。
河合さんは「初恋レモンプロジェクト」という取り組みにも力を注いでいます。
このプロジェクトは、「河合果樹園」のレモンを取り入れた新しい”美味しさ”や”楽しみ方”を、
豊橋市で活躍するさまざまなお店と一丸になり、提案していくというもの。
「社会福祉法人豊生ら・ばるか」と共同で開発したパン「初恋レモンパン」の
製品化を皮切りにプロジェクトがスタート。
現在6つのお店が参加し、商品を展開しています。
中には「初恋レモンコロッケ」や「レモンぎょうざ」といった非常に個性あふれるメニューも。
「『初恋レモンプロジェクト』によって、豊橋自体が魅力的な街になっていく
一端を担えればいいなと思っています。」
また自らがオーナーとなり、みかんの木1本を収穫することができる
「みかんの木オーナー」というプロジェクトも、河合さんが主催となり実施。
地域の農業を理解してもらいながらみかんを育て、雄大な自然と触れ合うことで、
豊橋市のみかんの美味しさを知ってもらおうというものです。
リピート率が高く、家族で参加する方が多いのだそう。
さらに、年に3回ほど「みかん新聞」を発行し、情報の発信も行なっています。
「豊橋市には豊橋百儂人のメンバーはもちろん、
すばらしい農家の方がたくさんいらっしゃいます。
また、”〇〇発祥”というものが多く存在している土地なんです。
今後は、地域や農家の人たちが自らもっと積極的に発信し、たくさんの人に伝えていくことによって、
豊橋市の価値を広め、活性化していければと思っています。」
想いを語る河合さんの熱い眼差しからは、探究心や地域を想う心が尽きることはありません。
今後の活動、そしてさまざまなプロジェクトの展開が、とても楽しみです。
お休みの日にはいろいろな地域に出向き、街で見つけた新たな発見を自分の経営に活かしたり、「河合果樹園」のホームページを自身で一から勉強し制作するなど、非常に勉強熱心で行動派な河合さん。そうした発信する力が、河合さんのレモンを魅力的に、そしてより多くの人に届けることができる原動力になっているのだと思います。ホームページでは最新の情報や、レモンを使ったレシピなどが公開されていますので、ぜひ御覧ください。
(神戸夕香)
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農園名 | 河合果樹園 |
住所 | 〒441-3105 愛知県豊橋市中原町字南37-1 |
TEL/FAX |
TEL:0532-41-2033 FAX:0532-41-2072 |
URL |
河合果樹園 豊橋百儂人 – 河合浩樹 |
2011年10月20日現在の情報になります。