日本三大地鶏のひとつに数えられる名古屋コーチン。
今回ご紹介する「菓宗庵」は、名古屋コーチンの卵を使った数々のお菓子を作っている和菓子屋です。
名古屋コーチン卵は、卵白に対する卵黄の比率が高く、黄身の味が濃く、コクのある風味が特徴です。
菓宗庵では、名古屋コーチン卵の中でも100%純血の「純系名古屋コーチン」の卵を使用しています。
菓宗庵の名古屋コーチン卵お菓子シリーズは、カステラ、プリン、シフォンケーキ…と実に様々。
「卵の風味を楽しんでほしいので、どれもプレーンタイプのお菓子ばかりなんですよ。
シンプルなものの方が、素材の味が引き立ちますから。直球勝負!というわけです。」
と、菓宗庵の社長である大橋さん。
その素朴でやさしい味わいにやみつきになった人は多く、
インターネットの通販サイトでは、全国から注文が殺到しています。
「インターネットへの参入は、相当早かった方だと思います。
それがきっかけで全国向けのお菓子を考えるようになって…。地元ならではのもので勝負しようと決めました。
そこで名古屋コーチンの卵を使うことを思いついたんです。最初に開発したのは、カステラ。
卵を最も活かせるようなお菓子は、と考えてたどりつきました。」
そして二番目に開発したのがプリン。
「菓宗庵のプリンは、固めでクラシックなタイプです。昔、家で食べたような親しみ深い味。
懐かしい味…ということで、名前も『名古屋コーチン卵レトロプリン』としました。」
続いてどら焼きを開発。これも誰しもが親しんでもらえるようにと作られました。
その次に発売したシフォンケーキは、シリーズの中でも特にシンプル。
それゆえにコーチン卵の濃厚さが引き立ちながらも、飽きのこない味わいに、
食べ出すとついつい手が止まりません。
「シフォンケーキの後に発売したのがベルギーワッフル。そのまま食べてもおいしいですが、
少しオーブンで焼くと風味の変化が楽しめますし、電子レンジで温めるとふわふわになりますよ。」
そして今年は、新しくバウムクーヘンもシリーズに加わったそう。
名古屋コーチン卵のお菓子シリーズは、今後も展開を続けるそうです。
次々と新しい商品を生み出す菓宗庵。
「わくわくする商品を作りたいんです。食べてみたい!と思ってもらえるような…。
お菓子のエンターテイメント性、というものを探っていきたいと思っています。」
と大橋さんは語ります。名古屋コーチン卵のお菓子シリーズももちろんそんな想いをもとに開発。
他にも、菓宗庵の創業の地である八事地区で大正から栽培されている八事五寸人参を使い、
中身のあんが人参の赤色をした「にんじん大福」を発売したり、
大橋さんの“わくわくするお菓子”をつくろうとする意欲はとどまることを知りません。
「様々な商品を作ってきましたが、変わらず持ち続けているのは、『ちゃんとつくること』。
“特別な素材”をかき集めれば話題にはなるのかもしれませんが、
見た目ばかり良くするのではなく、きちんとおいしいものを作っていきたいです。」
菓宗庵のお菓子が、シンプルだけど味わい深いのは、
真摯にお菓子づくりに向き合い続けているからこそなのではないでしょうか。
名古屋ならではのお菓子なので、名古屋市外へ行く際に、お土産として持っていくと喜ばれそう。詰め合わせのセットもあるので、お土産選びに悩んだときにおすすめです。レトロプリンは特に人気の商品で、取材時も売り切れ!その人気の様子がうかがえました。
(大島清花)
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店舗名 | 菓宗庵 |
住所 |
八事本店/名古屋市昭和区広路町石坂36-10 相生店/名古屋市天白区境根町152 日進店/愛知県日進市栄2-403 |
TEL/FAX |
八事本店/052-831-2488 相生店/052-891-4188 日進店/0561-72-5988 |
営業時間 |
八事本店/9:30~18:30 相生店/9:00~18:00 日進店/9:00~18:00 |
定休日 | 全店/毎週火曜日 |
URL | 名古屋 和菓子処【菓宗庵】 |
2010年10月20日現在の情報になります。