社団法人海部津島青年会議所主催のJCデー(8月例会)が
2011年8月13日(土)に愛知県愛西市の親水公園総合体育館で開かれました。
地元で獲れる川魚を使った海部グルメの試食やさかなクンの講演会など、
魚好きにはたまらないイベントが企画されていることから、期待を胸に参加してきました。
愛知県の北西部に位置する愛西市。
岐阜、三重県と接する境を長良川、木曽川が流れ、水郷地帯が広がる市内には、
川魚を食べる文化が今も残っています。
さかなクンの講演を聞こうと体育館の入り口で並んでいると、
地元の高校生たちが川魚を使った新たな「海部グルメ」を配っており、
さっそくその場でいただきました。
試食は限定100食。強い日差しが照らすなか、会場前にはすでに多くの人が列をつくっており、
試食に間にあうことができてラッキーでした。
海部グルメは、フナの稚魚である新バエを使った「ピッツァ・みそ・クラッシー」、
コイのあらいを使った「鯉して!ドッグ」の2種類。
この新たなグルメは、青年会議所が地域でアイデアを募集し、
地元の高校生と一緒に食材やソースなどを検討して完成させたものです。
「ピッツァ・みそ・クラッシー」は、油でカリっと揚げた小さな新バエがたっぷり。
ちょっと苦味のある魚の味がアクセントになって、味噌マヨソースやネギとよく合っています。
お酒のつまみにもぴったりでは。
「鯉して!ドッグ」は、揚げたコイの身がボリューム感たっぷり。
ちょっと辛めのメキシカンソースと一緒に豪快にかぶりついて、あっという間に食べてしまいました。
さかなクンの講演会には、約1000人の来場者がつめかけ、会場となった体育館は熱気であふれました。
さかなクンは、陸地の広さの3倍が海で、陸には川や湖もあり、地球は水の惑星であること。
酸素の半分は、海の海藻やプランクトンによってつくられていること。
日本の周辺の海は、世界でもトップクラスの多くの生き物がいること。
川があるから豊かな海がある。陸の栄養を川が海に届けている。
陸の栄養とお日さまの光を浴びて、たくさんの生き物が海で元気に暮らしていることなど、
川が果たしている役割について説明しました。
ステージを所狭しと動き回り、イラストを使って楽しく解説するさかなクンに
会場の視線は釘付けでした。
愛知の魚であるクルマエビ、愛西市の隣の弥富市が日本一の産地である金魚をはじめ、
アユ、メダカ、コイ、ウナギ、イカナゴ、イワシ、アサリなど、馴染みの深い魚がたくさん登場。
それぞれの生態はもちろん、わたしたち人間との深い関わりや食文化など、
魚の魅力について語りだすと止まらないさかなクン。
魚が好きで好きでたまらないという、純粋で一途な想いが全身から伝わってきます。
「ギョギョ!」「ありがとうギョざいます!」といった、
さかなクン独特のフレーズも飛び出して、会場は終始笑いに包まれました。
最後にさかなクンは、海を守るためにできることとして、3つのことを呼びかけました。
1.無添加の石けんを使う。
2.食べ物を感謝していただく。
3.物を大事に使いましょう。
子供たちに大人気だったのは、さかなクンがイラストで書いた魚の名前を当てるクイズコーナー。
書き始めるとすぐにたくさんの手が元気よく挙がり、書き始めたばかりの魚をピタリと当てていきます。
正解した子供には、その場で書いたイラストをサイン付きでプレゼント。
プレゼントをもらった子供は大喜び。きっと大切な宝物になるのでしょうね。
聞けば聞くほど引き込まれてしまう、さかなクンの楽しい講演は、
こうしてあっという間に終わりました。
この他にも会場では、地元の弥富金魚漁協による金魚すくいや
あいち海部農協による地産野菜・加工品の販売などのほか、
体育館の北側に設けられたビオトープでは魚の放流も行われ、多くの人々でにぎわいました。
(新美貴資)
2011年8月13日現在の情報になります。