古くから里芋の産地として知られた可児市。
かなり昔から栽培されていて、昭和29年頃には関西方面でも
「今渡里芋」「ライン芋」などの名前で評判を呼ぶほどだったとか。
地元の特産品である里芋で造られたのが里芋焼酎「土田御前」。
名前は可児市土田が織田信長の母「土田御前」の出生地だったという説があることにちなんで付けられました。
里芋焼酎開発のきっかけを作ったのは、
可児商工会議所の異業種交流会21世紀クラブのメンバーによって平成14年に発足した特産品開発の会です。
可児市の中でも、木曽川流域の下恵土(しもえど)、川合、土田(どた)は、
御嶽山の火山灰が木曽川で運ばれて堆積した黒土を含んだ「くろぼく土壌」です。
保水性の高い土で、昔から里芋生産に適した土地として知られてきました。
ところが、近年は生産量が減り、地域には休耕地も増えつつあったと言います。
そこで、休耕地とシルバーパワーの活用を目指し、
60歳以上の農業未経験者に里芋の栽培をしてもらうプロジェクト「さといも塾」(※)を
平成18年に立ち上げました。
(※)地域社会・市民に対して、里芋その他の野菜の栽培指導に関する事業を行うとともに、
里芋の品質改良・里芋に係る商品開発を行い地域振興に寄与することを目的とした団体。
平成21年6月にNPO法人化
平成21年4月からは特産品開発の会と、岐阜大学・東京農業大学との共同研究により、
里芋焼酎の開発が始まりました。
原料は「さといも塾」のメンバーの手により、
農薬不使用・有機肥料で育てられた「「土垂れ(どたれ)」という品種の里芋。
粘り気が強いのが特徴です。今までは活用されなかった親芋を使っているそうで、
720mlの焼酎に使う里芋はおよそ1.1kgとか。
試験醸造の段階では、里芋をペイスト状にしたり、粉末にしたり試行錯誤を重ね、
結果的に生のままで、地元の米からつくる米麹を加えて醸造することに成功しました。
「土田御前」のアルコール分は25度。すっきり飲みやすい焼酎に仕上がっています。ロックで飲むのがおすすめ。焼酎醸造の段階で副産物として発砲酒もできたそうですが、こちらはまだ商品化されてないとか。「里芋の発泡酒」、どんな味がするのか気になりますね。
(田中マリ子)
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会社名 | 有限会社 総務部 |
代表者名 | 高木 利行 |
住所 | 岐阜県可児市柿下634テクノタカギ(株)内 |
TEL | TEL:0574-64-3300 |
商品名 | 里芋焼酎「土田御前」:720ml 2,408円(税別) 黄瀬戸・志野焼セット:12,037円(税別) |
2018年9月13日現在の情報になります。