創業文政10年(1827)。以来180年余、豊橋の地を中心に
ちくわなどの練り物を製造・販売してきたヤマサちくわ株式会社。
原料の選別をはじめ、練り具合や焼き加減、気候に合わせた味加減など、
職人技によって伝統の味を守るとともに、新しい味への挑戦も続けています。
平成19年(2007)に「青じそ加工研究会」が発足するとメンバーに加わり、
青じそを使用した商品の開発・製造を開始しました。
「青じそ加工研究会」に入ったのは、「もともと魚のすり身と青じそは相性がよく、
安全安心な青じそが手に入るということが一番の理由です」と、商品企画室室長の湯浅亮さん。
「実は研究会に入るまで、豊橋が青じそ生産額全国1位というのを知らなかったんですよ」と笑います。
豊橋といえばトマト、キャベツの方が有名で、案外地元でもそのことを知らない人が多いとか。
そんな隠れた特産品、青じそに着目して
地域ブランドを創出しようというのが「青じそ加工研究会」の目標です。
「弊社も古くから地域ブランドといわれているので、地物を使うことでPRしやすいし話題性もあります」
とはいうものの、開発した商品が「青じそ加工研究会」の認定を受けるのはなかなか大変です。
まず試作品ができると、研究会で試食をしてもらいますが、
青じその風味、味のバランスなど審査項目の総合評価で80点を取らないと合格になりません。
商品化までに5〜6回改良することもざら。
すでに認定を受けたヤマサちくわ株式会社の商品も、
試食会で出されたさまざまな意見や感想を参考にブラッシュアップしています。
そんな中から人気の商品を紹介していただきました。
「うめしそ豆」、「青じそ揚」、四季の蒲鉾「夏」は、
ヤマサちくわ株式会社が開発した「青じそ加工研究会」認定の人気商品です。
「うめしそ豆」は、平成20年(2008)6月から発売されている認定商品第一号。
刻んだ青じそと青じそのペースト、国内産の梅肉を練り込んだ一口サイズのちくわです。
ちくわは普通、焼き色がついていますが、青じその色を生かすために焼き色を薄く仕上げています。
「青じそ揚」は、平成21年(2009)6月の発売。お弁当のおかずなどに重宝されている揚げはんぺんです。
材料は刻んだ青じその葉とすり身。これも緑色が分かるように色をつけていません。
そして四季の蒲鉾「夏」は、今年(2011)6月から販売開始になった期間限定の新商品。
青じそを細切りにしたものを中に入れ、上に葉っぱを1枚貼った見た目も美しい自信作です。
プリッとした歯ざわりと滑らかなのど越しの中に、青じそのさわやかな風味が香ります。
3商品のすり身はみな違うので、それぞれに合った青じその切り方やペーストの割合に苦労したといいます。
また、すり身の味を活かしつつ、青じその香りも利かせなければ、青じそ商品としての価値がありません。
かといって多く入れると、クドくなって飽きらやすくなります。
「うめしそ豆」や「青じそ揚」のような食べ切りサイズなら、
もう少し食べたいなというところで終わらせるのが理想。
1人が食べる量を意識して青じそを配合しています。
「お昼に買いに来たお客様が、また夕方買いにいらっしゃる。
お昼の分は、家族に全部たべられちゃったからと。そういうのがうれしいですね」と湯浅さん。
これからも次につながるような商品づくりをしていきたいと語ります。
具体的には、普通サイズの白い青じそ入りちくわ、そして臭み消しに青じそを使ったイワシ玉など、
まだまだアイデアはたくさんありそうです。
■次回は青じそ入り生麺をつくる「水鳥製麺」をご紹介いたします。
「青じそ加工研究会」に参加している食品メーカーが協力して「青じそづくし夏ギフト」(4,500円)をつくりました。ヤマサちくわ株式会社の練り物をはじめ、青じその寄せ豆腐、ウインナー、うどんの詰め合わせです。どれもこれも夏にふさわしい爽やかな青じそ風味満点。お中元におすすめです。ヤマサちくわ株式会社のオンライン・ショッピングからご注文(受付終了日:2011年8月23日)いただけます。
(宮内京子)
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会社名 | ヤマサちくわ株式会社 |
住所 |
(本社)〒440-0086 愛知県豊橋市下地町橋口30-1 (本店)〒440-0894 愛知県豊橋市魚町97 |
TEL/FAX |
(本社)TEL 0532-52-7139(代) (本店)TEL 0532-53-2211(代) |
営業時間(本店) | 7:00~20:00 |
定休日(本店) | 無休 |
アクセス(本店) |
JR豊橋駅→徒歩13分 東名高速豊川ICから国道151・1号経由10km20分 |
駐車場(本店) | あり |
URL | ちくわ・かまぼこ・おでん・ご贈答用詰合せ・豊橋名産ヤマサちくわ株式会社 |
2011年6月10日現在の情報になります。