名古屋の台所、市中央卸売市場本場(名古屋市熱田区)で1月29日(土)、
「親子中央卸売市場教室」(主催:名古屋市、市中央卸売市場協会)が開かれました。
普段接する機会のない市場を市民に親しんでもらおうと企画されたもので、
小学校3年生から6年生とその親24組が参加。
市場で働く卸会社の担当者から、旬の魚や野菜、果物についての話を聞いたほか、
広い市場内を歩いてマグロ低温卸売場などを見学。
魚の調理実演なども行われ、市場の雰囲気を体感しながら食について楽しく学びました。
調理の実演では、なごや食育応援隊のメンバーでもある名古屋鮮魚卸協同組合青年会のみなさんが、
この日のために用意した特別なカンパチを参加者の目の前でさばきました。
目の前で披露されるプロの技に大人も子供も思わず「すごい!」。
骨の部位や内臓の名前などをわかりやすく説明しながら、調理していく青年会会長の岩田隆臣さん。
目を輝かせてじっと見つめる子供たちの表情がとても印象的でした。
キハダマグロの中落ちをスプーンでとる体験も参加者に大人気。
子供たちは夢中になって、赤身を筋にそって勢いよくこそぎ取っていきます。
私もスプーンを手に初めての体験に挑戦。
力を入れてガシガシと身をとっていく感触がとても新鮮でした。
参加者全員で鮮度の異なるカンパチの食べ比べも行われました。
新しいものは、身がコリコリで味はさっぱり。
熟成の進んだものは、やわらかくて、噛めばかむほど味わいがあります。
「必ずしも鮮度の良いものがいいとは限らない。
どれがいいかは人それぞれ。お店で聞いて判断してみて」と岩田さん。
歯ごたえや味の違いなどを親子同士で話しながら、五感を働かせて魚を味わいました。
参加者が取ったマグロの中落ちの他、
市場関係者のご好意でご飯、味噌汁なども用意され、全員でおいしくいただきました。
マグロの中落ちは大人気。多くの子供たちがお代わりをもらいに並んでいました。
市場の雰囲気を体感し、そこで働くプロから食について学び、食材に触れて、味わう。
参加した親子にとっては、食についていろんな「初めて」を体験することができた、
記憶に残る楽しい一日だったのではないでしょうか。
(新美貴資)