三重県鈴鹿市を拠点に活動を行う「NPO法人ファームランド鈴鹿」は、
地元で採れたものを食べることが人間の体に一番良いとされる中、鈴鹿で事業を営む農・商・工業に対し、
農産物の生産や加工、販路の開拓に伴う農商工連携に関する事業を行い、
地産地消による100年先の地域の発展と人々の幸せに寄与することを目的としています。
今回は、現在行われている活動内容や、活動に対する想いを伺ってきましたので紹介いたします。
「これまで鈴鹿の小麦は、誰が生産し、またどんな物に使われているかも全く分からない状態でした。
せっかく身近に小麦を育てる環境があるのですから、まずは自分たちで小麦を手作りし、
その小麦で作ったパンやうどんが、どんな味がするのかを知りたい!
そんな想いから始まったのが「NPO法人ファームランド鈴鹿」の活動です。」
鈴鹿では現在、年間約1,200トンの小麦が生産されていますが、
地元での消費量がとても少ないのが現状なのだそう。
そこで、森下さんが経営するうどん店にて地元産の小麦を使ったうどんを提供することで、
地元の応援、地元産小麦の認知にも繋がるのではないか?と考えたのだそうです。
「たくさんの人にうどん食べてもらうことで、鈴鹿の小麦を「おいしい!」と感じてもらえれば。
それがモデルケースとなって、他の商品にも広がっていくことを期待したいですね。
鈴鹿市内の多くの店舗や学校、施設などで「メイドイン鈴鹿」の小麦を使う日も近いのではないでしょうか。」
と、森下さん、後藤さん、森さんは語ってくださいました。
「NPO法人ファームランド鈴鹿」のメインプロジェクト
「鈴鹿小麦ブランディングプロジェクト」内で企画されている、
市民参加体験型イベント「地元の土地で小麦を作ってみんなで食べよう!」は、
鈴鹿市内の子ども達に、小麦の種まきから栽培、収穫体験、
そして製粉された小麦粉を使って料理し食べる、といった一連の流れを
実際に体験をしてもらおうというもの。
当初は参加者が少なかったそうですが、2011年はたくさんの応募があり大好評との事です。
「小学校の子ども達が地産地消を意識するのは大人になってからだと思いますが、
作物を育てることを経験し知るということが食育へと繋がり、
今後生活していく中で生まれる地産地消への意識の高さにも繋がっていくと考えています。」
また「黒板メニュープロジェクト」というプロジェクトも進行しています。
この企画は、明日収穫予定の作物をインターネットでお知らせし、
もっとも新鮮で美味しい時期に食材を届けてくれるネットワーク作りを目的としています。
メニューを定番化させるのではなく、届く食材によってメニューを”書き変える”という意味から、
「黒板メニュープロジェクト」と名付けられたのだそうです。
「是非、多くのお店で黒板メニューを作っていただき、
「旬の時期に」「旬の食べ方で」という食文化を復活させ、広めていきたいですね。
そして今後は「黒板メニュープロジェクト」のコンセプトを実現した、
物流の仕組みを作っていきたいです。」
「NPO法人ファームランド鈴鹿」がテーマとして掲げている「100年先」という言葉には、
慌てることなく、大切なことを食物を通じて伝えていくことができたらという想いが込められています。
時間はかかるかもしれないけれど、鈴鹿市が今どんどんと変わりつつあるのは間違いありません。
今後も、鈴鹿の休耕田を有効活用していく「休耕田の有効利用プロジェクト」や、
自給意識の高いまちづくり「地産地消モデルタウンプロジェクト」など、
さまざまな企画を通して、鈴鹿市の地産地消をもっと活発なものにしていこうと
日々活動を行っていくとのこと。
イベントなども開催される予定だそうですので、
詳しくは公式ホームページでチェックしてみてください。
結果を急ぐのではなく、ゆっくりと進歩していく。未来に向かって一歩一歩着実に進んでいく。そんな姿を「NPO法人ファームランド鈴鹿」の活動から感じることができました。今後の活動がとても楽しみです!副理事長の後藤 博英さんが代表を務める地産地消のお店「みどりの大地」は、以前Dochubuにて取材に伺っています。是非、そちらにも足を運んでみてくださいね。 「【夏野菜特集】地元素材を豊富に提供する農産物直売所「みどりの大地」で旬の夏野菜に出会う」 (神戸夕香)
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団体名 | NPO法人 ファームランド鈴鹿 | 住所 | 〒513-0806 三重県鈴鹿市算所2丁目6-17 |
TEL/FAX | TEL:059-375-0211 |
URL | NPO法人 ファームランド鈴鹿 |
2011年1月24日現在の情報になります。