三重県桑名市の漁師町・赤須賀。
木曽三川の河口に面したこの地区では、昔からハマグリやシジミをとる漁が盛んです。
ここで以前に取材でうかがった、しぐれ煮のお店「貝増商店」にお邪魔しました。
店頭にならぶ水槽のなかは、地元でとれたハマグリでいっぱいです。
地元の漁師さんによると、桑名のハマグリは産卵前の4月から7月ぐらいまでが
身もたっぷりついておいしいそうですが、漁は周年にわたって行われており、
いまの時期も買い求めることができます。
大きいもので7、8センチ、なかには10センチを超えるものもあるとか。
家庭では「焼きハマグリ」や酒蒸しにして食べるのがおすすめ。
しぐれ煮やアサリ、シジミなどの佃煮がたくさん販売されている「貝増商店」で
思わず気になって手にとってみたのが、「志ぐれたまり」という商品。
ハマグリの煮炊きで使われている「たまり」をビンにつめたもので
しぐれ煮をつくっているお店では、どこでも独自のものを売っています。
同店の水あめやワインを加えた「たまり」に、しぐれ煮のうま味がブレンドされて、
コクのある独特な味わいが楽しめます。
あったかいご飯、湯豆腐や冷やっこにかけて食べるとおいしく
ご飯と一緒に炊き込んだり、煮物や吸い物に加えてもあうそうです。
さっそく購入し、帰ってからご飯にかけていただきました。
甘みとコクのあるタレが、ぴったりあってとても美味でした。
これまでの産地のレポートに加えて
伊勢・三河湾流域の各地で出会ったさまざまな魚、
またおいしい食べ方や料理、加工品などを随時紹介していきたいと思います。
(新美貴資)
2010年12月4日現在の情報になります。