閑静な住宅街が広がり、どことなく落ち着いた雰囲気がただよう名古屋市千種区の覚王山。
そんな街のなかを歩いていて見つけたのが、地下鉄「覚王山」駅からすぐのところにある
「南信州ファームプロダクツマーケット」です。
ドアを開けると、スタッフのみなさんが笑顔で迎えてくれて、たくさんの野菜や果物が目に飛び込んできました。
今回は、そんな「南信州」の魅力であふれたお店を紹介したいと思います。
「南信州」は、長野県の南部にある飯田市と下伊那郡をエリアとしています。
「食卓に南信州、休日に南信州」をコンセプトにお店がオープンしたのは2008年10月で、
14の市町村からなる南信州広域連合、飯田市、JAみなみ信州で構成する協議会が運営しています。
「名古屋の方々に『南信州』をピーアールして根強いファンを増やしたいです」と、
笑顔で話すのは所長の横前純子さん。
今年5月から所長として飯田市から名古屋へ赴任。農産物の販売や観光地のアピールなど、
「南信州」の情報を発信する拠点の責任者として、忙しい毎日を送っています。
さまざまな農産物が栽培されており、寒暖の差が大きい気候であることから、
おいしい作物ができるのだそうです。
早速お店に並んでいるもののなかから、いくつかのおすすめを横前さんに聞いてみました。
低カロリーなことから女性に人気のキノコ類は、「南信州」でも生産が盛んです。
なかでも希少なことから「幻のキノコ」と呼ばれ、注目を集めているのが「ハナビラタケ」です。
免疫力を高める成分や食物繊維が豊富で、うま味のグルタミン酸もたっぷり。
スープやパスタの具材など、さまざまな料理でいただくことができ、鍋料理にもぴったりなのだそう。
人気の「特別栽培コシヒカリ」は、
アルプス山脈に広がる棚田で育った安全で安心なおいしいお米です。
お店では1キロから販売していて精米もしてくれます。
最近は健康志向の高まりを受けて、玄米で購入するお客も多いとか。
リンゴの栽培も盛んで、つくられている品種は19もあるというから驚きです。
品種ごとに糖度や酸度、味や固さなど、いろんな特徴があり、
食べ比べをして自分好みのリンゴを見つけるのも楽しいかも。
いまはちょうど「サンふじ」がおいしい時期。
店頭では12月いっぱいぐらいまで扱う予定だそうです。
甘みの詰まった「いなっこトマト」、赤や黄色があざやかなカラーピーマン「ガブリエル」、
果汁たっぷりな「南信州」生まれのブランド梨「南水」など、
この日もたくさんの野菜や果物がお店にはならんでいました。
手作業で作られている「市田柿」、おでんにつけるタレとして人気の「ねぎ醤油」、
お米と一緒に炊くだけで簡単に作れる「しめじごはんの素」のほか、
漬物や味噌、野菜ジュースなど、加工品も数多くあってどれもおいしそうです。
お店が大切にしているのは、お客さんとのコミュニケーション。
取材時にも客足は絶えることなく、スタッフのみなさんとのにぎやかな会話が店内に響きます。
お店に届いたばかりの柿を手にして、甘さや固さについて質問をよせる常連の女性のお客さん。
試食を一つ口に入れて「うん。ちょうどいいね」とにっこり。納得の笑顔で買い物袋に入れました。
「価値のあるこだわりの商品を販売しています」と話す横前さん。
最後に語った、「農業が元気な南信州であってほしい」という言葉がとても印象に残りました。
店内にならぶ野菜や果物、加工品などの一つひとつからは、
おいしいものを自信を持って作り続けている生産者の想いが伝わってくるようです。
お店に来れば、きっと「南信州」の魅力にふれることができると思います。
お店はとても開放感にあふれていて、スタッフのみなさんも気さくな方ばかり。農産物についても、旬の時期やおいしい食べ方など、いろいろとアドバイスしてくれます。体験型の産地ツアーなど、消費者の参加できるイベントも行われており、観光など地元の情報発信にも力を入れています。お店のホームページも「こだわり店長」のブログや「南信州だより」など盛りだくさんな内容で、地元情報も満載です。年末は29日まで、年明けは6日から営業。6日は来店したお客さんへのプレゼントも企画しているそうです。
(新美貴資)
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住所 | 名古屋市千種区覚王山通9-18覚王山センタービル1F |
アクセス | 地下鉄「覚王山」駅下車し徒歩1分 |
TEL/FAX |
TEL:052-938-8318 FAX:052-938-8317 |
営業時間 | 10:00~19:00(1~3月は18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
駐車場 | あり |
URL | 南信州ファームプロダクツマーケット |
2010年11月11日現在の情報になります。