特に名古屋の方にとっては、なじみ深い食材「味噌」。
みそ汁、味噌煮込みうどん、また調味料として幅広く活用されています。
今回はそんな味噌を作り続ける尾張の老舗・佐藤醸造株式会社で、
味噌に対するこだわりについてお話を伺ってきました。
みそ、醤油、またそれらの素材を生かした商品の企画・展開を行う老舗
明治7年創業の「佐藤醸造株式会社」。
現在は小売り用よりも、業務用の味噌・醤油製品を中心とし、地元に根付いた展開を行っています。
味噌作りの思い、そして味噌へのこだわり。
今回は企画部部長の佐藤亮治さん、営業部課長の関戸綾平さんにお話を伺ってきました。
ーホームページにも掲載されている言葉「尾張七宝の味を守る」。その心とは?
愛知県西部の尾州地区、以前は味噌・醤油を作っている会社が50社あったのですが、
現在ではたった1社になってしまいました。そういった中で、なんとか昔ながらの製造にこだわりながら、
「尾張七宝」で受け継がれてきた味を守っていきたいという強い思いから生まれた言葉ですね。
ー地産地消についての、佐藤醸造でのこだわりを教えてください。
10年ほど前から、地元産の大豆を100%使ってこだわりの製造を行っています。
今後は、”七宝”と言う名前を残していく為に、この名前をどんどん打ち出していけたらと思っています。
ー「みそ作り」のこだわりを教えてください。
「木桶で仕込む」、これが一番のこだわりですね。
桶、また蔵に住み着いている菌が味噌をよりおいしくする働きをしてくれます。
変わらぬ味を受け継いでいくためにも、ずっとこだわっていきたいですね。
また「大豆を蒸す」こと、これにもこだわっています。
蒸すことにとりうまみが大豆から逃げないんです。
ーおすすめの商品はありますか?
JAあいち海部で栽培された大豆みそを使った「JAあいち海部味噌」、
国産・天然物の素材を使っている。煮込めば煮込むほど、味が出て美味しいですね。
ー味噌の長く、美味しく頂くための保存の仕方はありますか?
味噌は空気に触れると色が黒くなったり、味が変化してしまうので、
容器に移し替えたら、サランラップをかぶせた状態で蓋をしてください。
また、なるべく空気に触れる場所を少なくする為に、
縦長の容器なんかに入れると、より上手に保存することができると思います。
また、味噌、醤油ともに必ず冷蔵庫で保存してください。
ー味噌を使ったオススメのレシピはありますか?
味噌はお肉を柔らかくしてくれます。特に大豆100%の豆味噌はその作用がより強いんです。
また、味噌はもともと保存食として作られているので、食材を痛みにくくしてくれる効果もあります。
お弁当にはぴったりの調味料ではないでしょうか?
レシピとしては、甘味噌のベースを作っておくと、応用が効いて便利ですね。
みりんと酒を鍋に入れ、アルコールが飛んだところへ豆味噌と砂糖を入れます。
弱火で焦げないようにかき混ぜながら、約20分煮込めば出来上がりです。
田楽やおでん、シンプルにご飯にのせて食べても美味しいですね。
また、マヨネーズを混ぜて「味噌マヨネーズ」にしても。
水を使っていないので日持ちもよく、冷蔵庫で約3ヶ月ぐらいは保存できます。
また、木のしゃもじに味噌を塗って表面を焼いても、香ばしくて美味しいですよ。
お弁当なんかだとご飯とも合いますし、
具材として使っている方は少ないと思いますので、おすすめですね。
ー今後、地産地消というテーマで取り組んでいきたいことはありますか?
自分たちで大豆を作ってみたいですね。
土を耕して、いい土壌を作って、いい大豆を栽培して、
その自分たちで作った大豆で美味しい味噌を作ってみたいです。
味噌への深い愛情やこだわり、そして「尾張七宝の味を守る」、その心を強く感じることができました。
今回は、そんな味噌使った、おいしいお弁当作りに挑戦したいと思います。ご期待ください!
いろいろな料理に応用できる味噌、私も料理でよく活用していますが、今回の取材に伺ったことでその幅が広がりそうです!また、味噌について深く知ることは、素材の味を生かす為にとても大切な事だと実感しました。地元に根付いた活動を続けていきたいという思いを強く語る佐藤醸造さん、今後も変わらぬ味をこれからも伝えていって欲しいですね。
(神戸夕香)
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住所 | 愛知県あま市七宝町大字安松縣2743番地 |
アクセス | 名鉄バス 名鉄バスセンター~津島駅 「安松」下車 徒歩5分 |
TEL/FAX | TEL:052-444-2561(代) FAX :052-442-1344 |
URL | 七宝みそ・しょうゆの佐藤醸造 |