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「ガマゴリうどん」で蒲郡の活性化へ
「手打ち主水庵」店主 木村悟士さん
2016.10.07 更新

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「全国ご当地うどんサミット」(2013年)、「全国まるごとうどんエキスポ」(2014年)でグランプリに輝いた蒲郡市のガマゴリうどん。誕生したのは2012年2月のことでした。市内の漁港で映画の撮影があり、寒い早朝のなか地元の支援者たちがうどんを調理して、演者やスタッフらに振る舞いました。その際に漁業関係者らが機転をきかせ、その場にあったアサリと生ワカメを加えることにより、これまでにないうどんが生まれました。

三河湾のアサリからダシをとったガマゴリうどんは、そのおいしさから評判となり、市の新たな名物として浸透。現在、25の飲食店が地元商工会議所の認定を受け提供しています。

三谷地区にある手打ちの釜揚げうどんが人気の主水庵は、ガマゴリうどんを一年通して食べることができる数少ない店の一つ。商工会議所の依頼を受けて、2年前に店主の木村悟士さんが完成させた一杯は、アサリのダシがしっかりきいたコクのある甘めのつゆと、もちもちとした食感のうどんが魅力です。アサリは三河湾産のものでダシをしっかり取り殻つきのまま提供する、ワカメを入れる、蒲郡産のものを1品使用する、などの決められた定義のもと「1ヶ月間毎日つくって試食し、納得できる味をだしました」と自信をみせます。

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ガマゴリうどんをつくる木村さん。店には市外からも多くの客が訪れます

木村さんは地元の高校を卒業後、市内の飲食店で働くなか「一からすべてをつくることができる」うどんの奥深さに魅了されます。三河地方を中心に数十軒のうどん店を食べ歩き、なかでも抜群の味だった老舗に飛び込んで職人になるため修業。それから5年後の2009年、念願だった自分の店を地元でひらきました。

「うどんは面白いです。その日の気温、湿度、体調などによって毎日つくる条件が変わるんです」。ガマゴリうどんで「蒲郡の活性化につなげたい」。お世話になった地元、多くの人たちへの感謝の思いを一杯にこめる木村さん。「修業先で学んだうどんづくりの伝統を守り、進化させていきたいです」と笑顔で語ってくれました。

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アサリの一番の旬は春ですが、じつは秋も身入りがよくなる時期。シャキシャキとした食感のワカメに、市内で製造されたごま油を使った揚げ玉も入っている主水庵のガマゴリうどん

●手打ち主水庵
住所:愛知県蒲郡市三谷北通6丁目197番地
TEL:0533-69-8855
営業時間:11:00-14:30,17:00-21:00(オーダーストップ20:45)
定休日:毎週火曜
【手打ち主水庵HP】

2016年8月5日取材時の情報になります。
ライター:新美貴資

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