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乾燥技術で農産物を有効利用「八尋産業株式会社」
2011.04.21 更新

地元の農産物を加工して地域の子どもたちへ

日本で生産される農産物の40%以上が規格外として市場に出まわらず、
中には廃棄されるものも多いと言います。
農産物を有効利用するための方法の一つとして、
八尋産業株式会社は岐阜県や地元の農家とともに農商工連携プロジェクトを進めています。
「地元の契約農家が育てたサトイモやモロヘイヤは規格外のものも含めて仕入れています。
それらを洗浄、皮むきなどをしてすぐに調理に使える状態にした上で、
急速冷凍加工をして学校給食用に提供しています」と八尋産業株式会社の大矢正昭社長。
農産物のムダを無くし、地産地消にも貢献した取り組みです。

農商工連携プロジェクトを推進するためのモデル工場

急速冷凍してパックに詰められたサトイモ「さとこちゃん」と「モロヘイヤ」

産地と消費者を安全・安心な食品で結ぶためのプロジェクトを進める大矢社長

野菜や果物を有効利用するために乾燥法を開発

農商工連携プロジェクトに先立ち、
同社では規格外の野菜や果物を乾燥したり粉末にするなどして商品化をしてきました。
「20数年前に規格外のキノコに直面して減圧平衡発熱乾燥法を開発したのです」。
減圧して水分の蒸発力を高めて乾燥を行うため、
食品の栄養や色、風味などを損なうことがないのだとか。
例えば、栄養価は高いのに廃棄されていたサトイモの親イモは、
減圧乾燥して粉末化することで加工食品に利用されています。
様々な農産物だけでなく、昆布やホタテなどの海産物も粉末加工されています。

野菜や果物の粉末(左)と粉末を利用したロールケーキ

品質を損なわず短時間で乾燥できる減圧平衡発熱乾燥機

乾燥法が地域活性化にもつながる

農産物を乾燥、粉末にすることで、収穫期を問わず安定供給ができるため、
加工食品に利用しやすいというメリットがあります。
地元の農産物の粉末を使った特産品の開発なども行われています。
大矢社長は地元の岐阜県だけでなく、日本各地で農産物を有効利用する方法の普及に努めています。
収穫した農産物をムダにすることなく、地元の特産品に生まれ変わらせることができれば、
農家も地域も活性化すると考えているからです。
「地産地消というだけでなく、地産外消を目指しています」。
食糧自給率を高め、やがては地域の優れた農産物を地域外でも消費してもらいたいという思いがあるそうです。

福岡町の飛騨美濃伝統野菜あじめコショウを使った「好辛醤油 」(左)。
農薬を使用しない放任栽培で未成熟青ゆずとして収穫した七宗町の特産ゆずを使った「ゆず姫醤油」

(加工品購入先)
スーパーマーケット、生協等で販売しています

編集員のココがオススメ!

減圧平衡発熱乾燥法によって、果物の自然の甘みだけをギュッと凝縮させたノンシュガーのドライフルーツ「ふぞろいな果実」。農家の人たちが丹精込めて作った果物を収穫時期を過ぎても味わえる一品です。形はそろっていなくても、生のときの色を損なわず見た目もきれいなドライフルーツです。
(田中マリ子)

みかん、かき、キウイ

店舗情報

住所 〒505-0013 岐阜県美濃加茂市下米田町信友323-1
アクセス JR高山線古井駅から車で約10分
TEL/FAX TEL:0574-26-3981
FAX:0574-26-7404
URL 八尋産業
E-mail info@yahiro.co.jp

2011年3月9日現在の情報になります。

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