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【酒特集】こだわりの手づくりで本物のうまさを追求する地酒蔵「山崎合資会社」
2010.03.11 更新

幡豆の風土が育む良質なお酒

こだわりのお酒をつくり続けている、社長の山崎厚夫さん(左)と杜氏の山崎久義さん。

美しい三河湾国定公園にかこまれた愛知県の幡豆町。
目の前には穏やかな海原が広がり、その後背には緑豊かな山々が連なって、
訪れるたびに自然にめぐまれた地であることを実感します。
この幡豆町で、お酒をつくり続けて100有余年になるのが山崎合資会社です。

創業は明治36年。厳選した米と水のうまさを最大限にひきだすため、
ひたすら職人による手作業にこだわり、本物のうまさを追求しています。

職人が手作業で精魂こめてつくる

(左)発酵を続ける「もろみ」をまぜるため、朝、夕方の2回行う「櫂(かい)入れ」。
(右)約30℃の麹室(こうじむろ)で、蒸し米をもみほぐす「切り返し」の作業。

同社を経営するのは創業から4代目になる山崎厚夫さん。
さらに杜氏である山崎久義さんのもと、3人の職人が中心となり、
酒蔵で昼夜をともにしながら、良質な酒づくりに日々精をだしています。
人の手による伝統の技術が、同社のこだわりです。
原料米は、玄米を見極めてからていねいに精米。
もっともデリケートな作業とされる麹づくりは、すべて職人による手作業。
仕込みから貯蔵まで、すべてのお酒が適切な温度のもとで管理されています。

愛知の米を使ったお酒が人気

愛知の高品質な米でつくったお酒
(左)夢のある愛知の地酒「夢山水十割 奥」(1.8L/3150円・720ml/1523円)。
(中)幡豆町観光協会、鳥羽火祭保存会推奨品。
キレの良い幡豆の辛口酒「三河鳥羽の火祭」(1.8L/2835円・720ml/1365円)
(右)辛口の純米酒「名古屋城の礎」(500ml/1050円)

主力ブランドである「尊皇」、「尊王」など、人気商品がいくつもあるなかで、
注目をあつめているのが愛知県産の米を原料に使ったお酒です。
杜氏が代替わりしたのをきっかけに、地元で生産された米を使って
2002年に製造したのが「夢山水の酒『奥』」。
華やかな香りと同時に味の濃いお酒をつくろうと、長年にわたる試行錯誤のすえに完成させた愛知の地酒で、
奥三河で契約栽培した酒米「夢山水」を100%使用しています。
「他とは違うオリジナリティをどうやってだすか。
そこで地域の特徴あるお酒をつくろうと考えたのです」と山崎社長。

その後も同社では、幡豆町で契約栽培した酒米「若水」を全量使った「三河鳥羽の火祭」、
同じく県産の「若水」を使った「名古屋城の礎」を製造。どちらもキレのよい辛口が人気を呼んでいます。
「三河鳥羽の火祭」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている、幡豆町の伝統の祭り。
また「名古屋城の礎」は、城の天守台の石垣に幡豆の石が使われていることからネーミング。
どちらも地域色に富んだお酒で、さらに話題を集めそうです。

山崎社長に今後の目標をたずねると、
「これからも県産の米を使ったお酒をつくることで、商品に付加価値を付けていきたいですね」と
笑顔で答えが返ってきました。
どんな新しいお酒ができるのか、これからが楽しみです。

編集員のココがオススメ!

一つひとつ昔ながらの手作業で酒づくりを行っているため、1回あたりに仕込む量が限られてしまい、生産量はなかなか増やせないそうです。そのため同社のお酒が買えるのは、愛知や東京などの限られた地酒専門店。そのうまさは販売先でも認められ、売れ行きも好調だそうです。おいしい酒づくりに向けて、手間をおしまず日々愛情をもって真摯に取り組む。そんな職人さんたちの姿勢が、風光明媚な幡豆の光景ともあわさって、なんだか温かな気持ちになりました。愛知の米でつくったこだわりのお酒をぜひ味わってみてください。
(新美貴資)

店舗情報

住所 愛知県幡豆郡幡豆町大字西幡豆字柿田57
アクセス 名鉄蒲郡線「西幡豆駅」から徒歩5分
TEL/FAX TEL:0563-62-2005
FAX:0563-62-4374
URL 愛知の地酒蔵 山崎合資会社
※購入できる販売店については同社に直接お問い合わせください。

2010年3月1日現在の情報になります。

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