皆さんはどのようにお茶を飲まれていますか?
お茶本来のおいしさを楽しみたいなら、是非お茶葉と急須で頂きたいもの。
そこで今回は、常滑焼の急須など茶器を中心に製造を行っている
愛知県半田市「水本陶苑 宇幸窯」で、常滑焼の茶器の魅力について伺ってきました。
常滑焼は、愛知県知多郡を中心に位置する常滑市やその周辺で製造されている陶器のこと。
日本六古陶の一つとして知られ、良質な陶土の性質を生かし、
茶器を中心に食器や置物などさまざまな製品が製造されています。
特に急須は機能性が良く、一つ一つの急須に合わせた密閉性の高い蓋なども特徴となっています。
水本陶苑では、急須の内側に網がぐるっと巻いている「帯茶こし機構」を開発、
昭和62年に「帯茶こし網」の実用新案を取得しました。
開発以前は、急須の内側に小さな穴があいた「へそ茶こし」や
ステンレス素材の「板網茶こし」が主流となって使われていましたが、
お茶葉、特に深蒸し茶などの細かいお茶っぱが内側に張り付いて、
目詰まりしてしまう難点があったのだそう。「帯茶こし網」のついた急須を使うことで、
目詰まりすることなく、お茶を入れることができるようになりました。
「帯茶こし網」がつけられた急須はお茶の出が良く、
急須の中でお茶葉がふわっと開くので、とてもおいしくお茶を入れることができるのだそう。
また、お湯を入れてひっくりかえすことで、
簡単にお茶葉を方付けることができるのも特徴となっています。
写真左が、紫の土をちりばめて焼いた模様が美しい急須。
水を弾き、汚れにくいのが特徴の、テフロン加工を施した「帯茶こし網」がつけられています。
そして写真右が、鉄分が入った土を使って作られた朱泥急須。
鉄分と反応することで、お茶の渋みが柔らかくなると言われています。
「宵越しのお茶は飲むな」という昔のことわざにもあるように、
お茶はとても痛みやすいものなので、一日飲んだらお茶葉は必ず捨てることが鉄則。
また、急須の口によくつけられているプラスチックのカバーは搬送時の破損を防ぐためのものなので、
衛生的にも取って使用するのが正しい使い方なのだそうです。
急須の中にお湯が残ってしまっていると、次にお茶を飲む時に味が落ちてしまうので、
必ず最後まで出し切ることが大切。深い味わいが特徴の深蒸し茶、
常滑焼の湯のみの風合いとマッチして、ゆったり、おいしいお茶を味わうことができました。
【①】茶葉を急須の中に入れます。今回は深蒸し茶を使用。 |
【②】お湯を沸かし、温度を80度ぐらいに。別の容器に移して冷ましても。ゆっくりと急須にお湯を入れます。 |
【③】ゆっくりとお茶を注ぎます。深蒸し茶ならではの濃く、まろやかな味わいが楽しめます。 |
“お茶葉にあった急須で、正しい入れ方でお茶を飲む。”
常滑焼の急須や茶器は、毎日お茶を飲む暮らしに最適な商品ではないでしょうか。
是非常滑焼を取り入れ、より充実したお茶の時間を過ごしてみては?
常滑焼を取材させて頂き、「帯茶こし網」をつけた急須に出会えたことに感動を覚え、またお茶は一日で捨てなくてはならないこと、急須の口部分のカバーは外すなど、たくさんのお茶・急須に関する知識も学ぶことができました。もっとより多くの人に常滑焼の魅力を知ってもらいたいですね。今回教えて頂いたことを生かし、これからは常滑焼の急須を使って、どんどんおいしいお茶を頂きたいと思います。
(神戸夕香)
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住所 | 〒475-0935 愛知県半田市大湯町1-106-1 |
アクセス | 名鉄河和線 成岩駅または青山駅より車で約10分 |
TEL/FAX |
TEL:0569-27-5117 FAX:0569-27-5017 |
info@ukou.jp | |
URL | 【常滑焼茶器】水本陶苑 宇幸窯 |
2010年4月15日現在の情報になります。