菰野の真菰で健康増進と地域活性化をするためにマコモの生産者、加工品製造業者、
販売業者、旅館経営者などが集まって組織している「真菰の菰野会」。
会長の前川常八さんはマコモで日本一を目指し、
先頭に立ってマコモの普及に尽力しています。
菰野で生まれ育った前川さんは、大正7年から続く手延べ麺製造会社の三代目。
「祖父が創業した当時は水車で粉を挽いていたんですよ」。
麺作り一筋の前川さんがマコモを知ったのは、
町内在住の薬剤師をしている藤牧けい子さんに話を聞いてから。
マコモの浄化作用や栄養価など、
健康食材としてのすばらしさにすっかり魅せられてしまったとか。
すぐにマコモを使って麺を作ってみようと思ったそうです。
「マコモの試験栽培をしていた役場の担当者にお願いして、
試験的にマコモを粉末にしてもらい、500グラムほど分けてもらったんです」。
粉をこねて生地を作り、直径8センチほどの太さにしたひも状の生地を引き延ばし、
一度熟成させてから、さらに細く延ばすという工程を繰り返して仕上げることで、
独特のもちもちした食感が生まれる手延べ麺。
「ただ、マコモの粉末を入れるとうまく延びなくて、配合率や水の量など工夫しました」。
試行錯誤の末にようやく試作品が完成します。
その後、さらに改良を重ねて商品化に成功するまでおよそ半年。
半なま麺の「手延べ平めん」と「手延べ細めん」、手延べの乾麺ができました。
茶色がかった麺はマコモタケの粉末を入れたもの、緑色の麺はマコモの若葉の粉末を加えたものです。
麺を道の駅に置いたところ話題になり、それがきっかけで、
他の業者の人たちもこぞってマコモの加工品を開発しました。
こうして11品目もの加工品ができ、せっかくだから伊勢神宮へ奉納したいと思った前川さん。
「マコモは高い浄化作用があることから、伊勢神宮でも古くから栽培しており、
葉を編んでゴザにしているそうで、縁のある植物なんですよ」。
平成22年の6月、奉納の許しが出て、
会のメンバーともどもマコモから作った品々を伊勢神宮へ奉納しました。
「すばらしいパワーを秘めたマコモに夢やロマンを感じます。
だからこそ、もっと広めたいという思いが強いですね」。
茶色がかったマコモタケ粉末入りの麺は、もっちりしていて冬におすすめ。ゴマダレでいただくと美味しいそうですよ。スズガミネでは専用のゴマダレも販売しているのでぜひ。涼やかな緑色の麺は味わいもさっぱりしていて夏向きとか。大根おろしをたっぷり添えて麺つゆをかけて召し上がれ!
(田中マリ子)
|
会社名 | 株式会社スズガミネ |
住所 | 〒510-1311 三重県三重郡菰野町大字永井1754 |
アクセス | 近鉄湯の山線菰野駅から車で約15分 | TEL/FAX |
TEL:059-396-2211 FAX:059-396-2225 |
URL | 鈴ケ峰 手延めん 株式会社スズガミネ |
購入先 | 上記へ電話またはFAXで注文 |
2011年11月14日現在の情報になります。