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尾鷲のおいしい鯛を加工食品にして全国へ
2015.12.07 更新

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現在32の生産者が参加する「尾鷲まるごとヤーヤ便」。その中のひとつ、「三和水産株式会社」は創業50年を誇る老舗です。これまでの歩みとそしてヤーヤ便への想いについて3代目代表取締役の小川康成さんに伺いました。

魚の養殖から鯛の加工専門会社へ

創業当初はブリやハマチの養殖、エビの加工などを行っていたという三和水産。30年前から将来を見据えて鯛の養殖にも取り組み、約25年前に看板商品、鯛の塩焼き「めでたい焼」を発売し始めました。「祝い事の鯛は姿形が大切なので、どうしてもハネ品の鯛が出ます。それを何とかできないかと考案したのがうちの看板商品のひとつ、『鯛めし』です」と小川さん。しかし鯛めしを作るには数に限界があります。そこで再び考案したのが鯛の切り身とダシをセットにした「鯛めしの素」でした。
ダシは鯛のあらと昆布などを一晩水につけ込んで旨味をしっかりと引き出します。「ダシの取り方が一番難しかった」と話す小川さんは奥さんの栄美さんと約1年かけて商品を完成させました。
その後、専門家のアドバイスもあり、三和水産は現在の鯛の加工専門会社へと転身。自慢のダシを商品化した「鯛だしつゆ」も開発、販売するようになりました。

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「とにかく鯛をはじめとする国産素材にこだわっています」と話す小川さん

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鯛の切り身(60g)とダシがつく「鯛めしの素」875円、麺つゆにも合う「鯛だしつゆ 360ml」565円

職人の丁寧な手作業でひとつずつ製造

三和水産で使用する鯛は、栄美さんの幼なじみが営む養殖業者さんへ発注。「形も見事で旨味も多い真鯛を育ててもらっています」と小川さん。その鯛を工場で職人がひとつひとつ丁寧にさばき、ふっくらと焼き上げます。ダシは毎回栄美さんがチェックし、味の均一化を徹底しています。
また「鯛だしつゆ」の瓶詰めも手作業で実施。「どれだけ手間がかかっても、本当の鯛のおいしさを皆さんに知ってもらいたいという気持ちで頑張っています」と小川さんと栄美さんは声を揃えます。

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熟練の職人たちが、丁寧に鯛をさばいていきます

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鯛めしの素に入る鯛は余分な脂を落とし、ふっくらとした身に仕上げるためスチームで焼き上げます

「ヤーヤ便」を通じて、もっと鯛のおいしさを広めたい

「尾鷲まるごとヤーヤ便」には平成21年の初回から参加。小川さんは「『鯛めしの素』は初回から。『鯛だしつゆ』が完成してからは、鯛めしの素と2種類の商品を出すことにしました。ヤーヤ便のいいところは多くの人に鯛のおいしさを知ってもらえるところです」と話します。「ヤーヤ便で初めて鯛めしを食べたお客様から、個別で他の注文をいただくこともあります。新規のお客様も毎年100件以上増えています。皆さんに鯛のおいしさを知ってもらえて嬉しいですね」。
ヤーヤ便は地域活性化につながると話す小川さん。「鯛はもちろん、尾鷲のおいしい食材をもっと多くの人に知ってもらいたいから、これからも協力していきたいです」と力強く話してくれました。

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「ヤーヤ便の鯛めしの素は3合分。家族で味わってください」と話す小川さんご夫妻

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風光明媚な熊野灘に面した会社。ここでも購入できます

2015年11月9日取材時の情報になります。
ライター:小山芳恵

お問い合わせ
施設名 三和水産株式会社
住所 三重県尾鷲市三木浦町339
TEL 0597-28-2336
営業時間 9:00〜18:00
定休日 日曜
E-mail
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