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農家の女性チームが発信
飛騨の野菜でごちそうプロジェクト
2015.07.08 更新

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「飛騨の野菜のおいしさをもっと地元の人や多くの人々に伝えたい」と高山の農家の女性で発足した「飛騨のごちそうプロジェクト」。その活動経緯や思いについて、メンバーの皆さんに話を伺いました。

きっかけは「地元のおいしい農産物をもっと地元で伝えたい」

豊かな自然と肥沃な土壌に恵まれた飛騨高山。ほうれん草やトマト、米など飛騨産の農産物は広くその名を知られ、各地方にも出荷されています。
「でも、それまで地元の人々は意外と地元の野菜や米がおいしいという意識をあまり持っていませんでした」と話すのは、「飛騨の野菜でごちそうプロジェクト」の桜本美奈子さん。「観光客に訊ねても、高山といえば出てくるのは飛騨牛や朴葉味噌、五平餅などいわゆる名物グルメ。農産物がおいしいことはほぼ知られていませんでした」。
こんなにおいしいものがあるのに知られていないのはもったいない。もっとみんなに知ってほしい。その思いが高まり、平成19年に農家の女性5人で「飛騨の野菜でごちそうプロジェクト」を結成したのです。

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飛騨の野菜でごちそうプロジェクトのメンバーの皆さん

まるごと月間チラシ_s

ポスターも作って代々的なPRを行うなど精力的な活動を展開

2年がかりで「飛騨や・さ・いの日」を実現

「まずは地元の人にそのおいしさを広めよう」と始めたのは、飛騨産の野菜や米を盛り込んだメニュー作り。試行錯誤の末、飛騨牛やトマト、ほうれん草を丼にした「飛騨満載丼」と、おにぎりに飛騨野菜の惣菜を添えた「飛騨の野菜で縁むすび」が完成。道の駅・パスカル清見で限定販売しながら、飛騨の農産物PRに積極的に取り組みました。
同時に「平成21年8月31日の『野菜の日』には何かイベントをしたい」と定期的に集まって会議を開催。「地産地食」を合い言葉に「飛騨高山や・さ・いの日」を開催することになり、2年がかりで準備を行ったのです。
「飛騨高山や・さ・いの日」は8月末の2日間、高山市内の飲食店やホテル、スーパーなどでポスター掲示およびメニューに「飛騨産」表示をしてもらい、飛騨産の農産物を代々的にPRするイベント。「みんなで店を1軒1軒まわってお願いをしました」と桜本さん。「作り手、売り手はもちろんお客様にも意識してもらえることを考えて発案しました」と話します。

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メンバーが定期的に集まってアイデアを出し合う

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とれたての飛騨の農産物は飲食店でもおいしいと評判を呼ぶ

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道の駅での限定販売は売り切れになるほど好評を呼んだ

高校生とコラボし、イベントや商品開発も

プロジェクトの活動はさらに活発化。平成22年には飛騨高山高校生物生産科の学生8人が参加し、桜本さんらメンバーのほ場での収穫体験を通してそれぞれの課題研究に取り組みました。
また「飛騨や・さ・いの日」ジョイント企画として子どもたちに地元のものを楽しみながら味わってもらうイベント「つくろう!米(my)おにぎり〜飛騨っておいしいじゃん〜」を一緒に開催。「高校生も企画段階から参加して、当日は司会なども頑張ってもらいました」と桜本さんは話します。また高校生の食品開発のお手伝いをしたとも。「野菜を使ったふりかけなどを作りました。高校生が地元の野菜の魅力に興味を持ってくれて嬉しかったです」。

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ほうれん草のほ場。高校生はこうしたほ場で収穫体験や研究を行っていく

自らも飛騨の農産物の魅力を再発見、さらなるPRへ

平成22年秋には高山市地産地消推進会議が発足。「私たちはあくまでも農業が仕事なので、イベントの運営を市にお願いしたところ、時を同じくして発足しました」と桜本さんはいいます。
「飛騨高山や・さ・いの日」は「飛騨をまるごと食べんかな月間」と名を変えて地産地消推進会議が担当。毎年8月に行われ、今年はスタンプラリーも開催予定です。桜本さんらプロジェクトは現在、料理教室などを企画しています。
「これまでは農業をしていただけでしたが、この活動でもっと飛騨の農産物を食べてもらいたい気持ちが強まりました」と話す桜本さん。他のメンバーからも「自分もあらためて地元の農産物のおいしさを知った」「店の方や観光客においしいといってもらえるのが励み」との声が上がります。
ごちそうプロジェクトは今後も多くの企画を通して、飛騨の農産物の魅力を発信し続けていきます。

男子料理教室2_s

地元のイタリアンシェフを招いて男性向けの料理教室を開催

男子料理教室3_s

料理教室のレシピの一例、飛騨サーモンのオーブン焼き。おいしいと大好評だった

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地元のジビエを使ったジビエ講習会も開催。プロジェクトメンバーが講師に

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やわらかくておいしいと好評だったジビエ講習会の料理

2015年6月15日取材時の情報になります。
ライター:小山芳恵

お問い合わせ
施設名 高山市役所農政部農務課
住所 岐阜県高山市花岡町2-18
TEL 0577-35-3141
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