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【玉城町特集】ジューシーでやわらか。独自に工夫した飼料で大切に育てる、注目のブランド豚「玉城豚」
2012.12.31 更新

三重県内トップクラスの生産高を誇る、ブランド豚

農業の町、玉城町は養豚も盛んです。
現在5軒の養豚農場が町内にあり、養豚飼育数は三重県内トップクラスを誇ります。
出荷される豚は「玉城豚」として注目を集めており、そのおいしさで高い評価を得ています。
肉質はジューシーでやわらかく、臭みがないのが特徴。
玉城町で約40年養豚業を営む、松尾臣悦さんにお話を伺いました。

のどかな農地に囲まれた松尾さんの養豚場

養豚農家の松尾臣悦さん。奥さんと息子さん、家族3人で豚を育てています

松尾さんが養豚を始めたのは、二十歳の頃、
県の農業研修で四日市の養豚農家に行ったことがきっかけだったそう。
もともと家業である農業を継ぐつもりだった松尾さんは、
何か新しいことを始めたいと、最初はトマトやキュウリを栽培するハウス園芸も考えましたが、
住み込みで養豚を勉強するうちに「面白そうだし、上手にやればこれで食べていける!」と、
養豚農家になることを決心しました。

すくすく健康に育てることが、一番大切

玉城町養豚組合は高品質の豚肉を生産することで知られています。
その秘訣を聞くと、
「おいしい豚肉を作るには、健康に育てることが一番大事。でもそれが一番難しい」とのこと。

万が一豚が病気にかかると、病気によっては飼育している豚を
すべて処分しなくてはいけない場合もあるため、予防衛生に細心の注意を払っているとのこと。
病気感染を防ぐため、松尾さんの養豚場は従業員である家族以外の立ち入りを一切禁止しています。
また病原菌やウィルスを持ち込まないよう、豚舎に入る前はシャワーを浴びたり、
飼料の運搬などに使うトラックも車体ごと燻煙消毒するなど衛生管理を徹底。
もちろん豚を生育する豚舎内も、掃除や消毒、温度管理を充分に行い、清潔な環境を保っています。
ちなみに今回取材班は、豚舎から離れた汚水処理場のあたりでお話を伺いました。

出荷まで5〜6ヶ月の時間をかけて、大切に育てられます(松尾さん撮影写真)

清潔に保たれた豚舎の内部(松尾さん撮影写真)

豚舎から出る汚水は敷地内の処理場できちんと処理され、周囲の環境への配慮も行っています

独自の配合飼料で、肉のおいしさを追求

現在松尾さんの農場では、100頭の母豚を飼育しており、年間の出荷数は2200〜2300頭程。
その内の約半分は、精肉や加工品としてアグリで販売されています。
豚は大体5〜6ヶ月をかけて、体重120kg程度まですくすく育てられた後、出荷となります。

玉城町養豚組合ではオリジナルの配合飼料を開発製造しており、
松尾さんら養豚農家はその餌を用いて玉城豚の飼育を行っています。
配合飼料とは、トウモロコシや大麦などの穀類を中心に、
大豆油かすや魚粉などさまざまな原料をブレンドしたもの。
生育時期に合わせて、栄養バランスを調整した餌が与えられます。
「出荷の近い頃、最後の餌の仕上げで肉質が変わる」と松尾さん。
養豚農家の環境と飼料へのこだわりと努力が、おいしい豚肉を作っているんですね。

アグリでは市価よりお値打ちに玉城豚を販売しています

ハムやソーセージは、良質な玉城豚を生かすため、
保存料や着色料・増量剤を一切使用せず、本場ドイツ方式で製造。
これを目当ての買い物客も多い、アグリの人気商品

「うまい豚肉だね」という声がうれしい

玉城豚の精肉や加工品のハム・ソーセージは、
玉城町の産地直売所「ふるさと味工房アグリ(以下アグリ)」で加工販売しています。
松尾さんもよく家族でアグリに出かけて精肉やソーセージを購入したり、
併設のレストランで食事を楽しんでいるそう。玉城豚を使ったおすすめメニューを聞くと、
「肉そのものの味が分かるシンプルな調理法、例えばトンカツなんかがいいね。
しゃぶしゃぶで食べるのもうまいよ」とのこと。

今回の玉城町特集内のアグリ紹介記事でも触れているように、
松尾さんをはじめとする町の養豚農家たちの手によってアグリは始まりました。
「餌や飼育環境の努力をして、せっかくいい肉をこさえても、
自分ら生産農家にはその評判が分からんかったからね。
“食べてくれるお客さんの声を聞きたい!”ってみんなが思ったのが、アグリを始めるきっかけだったね」。
松尾さんは当時のことを振り返ります。
「今はお客さんの“うまかった!”という声が聞けるようになって、本当によかったなって思うよ」。

松尾さんとアグリのスタッフ名張さん

町の農業の未来のために

今後の養豚について、松尾さんに聞きました。
「豚のふんは堆肥、有機肥料の生産に欠かせないもの。
農家に生まれて、子供の頃から有機肥料で作った野菜を食べてきたけれど、
そういう米やスイカはやっぱりうまいよ。
化学肥料ばかりだと、昔からの野菜本来の味のよさがなくなっていくのでは?
これからの農業を考える上で、安心・安全な農作物を作る農法や技術が大事だし、
注目されている時代だと思う。
養豚業に出来ることで町の農業に貢献していけるよう、取り組んでいきたい」。
これからの町の農業への思いを静かな口調ながら、力強く語ってくれました。

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今回お話を伺って、おいしい豚肉を生産するために、養豚農家のみなさんが衛生管理をはじめ、実にさまざまな努力をされていることを知りました。これからはおいしいお肉を作っている人達の苦労や努力にも感謝しながら、ありがたく頂こう!と改めて思っています。お土産に購入したベーコンとソーセージ、本当においしかったですよ!

(梅田美穂)

 

店舗情報

店舗名 ふるさと味工房アグリ
※玉城豚の精肉と加工品(ハム、ソーセージ類)が購入出来る施設、
また玉城豚を使った豚肉料理が食べられる施設
住所 三重県度会郡玉城町原4254−1

TEL/FAX TEL:0596-58-8686
営業時間 9:30〜20:00
※店内のレストラン「バーベキューハウス」は11:00〜21:00(20:00LO)
定休日 水曜(祝日の場合翌日)、12月31日、元旦
ホームページ ふるさと味工房アグリ

2012年11月22日現在の情報になります。
 



 

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