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【関市特集】無農薬のゆずで、安全&おいしい食品づくり。地域の女性の力が結集した「かみのほファーマーズ」
2012.08.16 更新

丁寧に商品を手作りする「かみのほファーマーズ」。右は代表の河合佐都美さん

豊かな緑に包まれ、水が清らかな岐阜県関市上之保地域。
90%以上が山林というここでは、林業や農業が営まれてきましたが、
人々の家庭の庭には、古くから「美濃ゆず」が植えられていたといいます。
この「美濃ゆず」に注目し、特産品づくりに取り組んでいるのが
「かみのほ特産品加工組合 かみのほファーマーズ」です。
代表の河合佐都美さんに、特産品の魅力や皆さんの活動についてうかがいました。

焼き物、煮物、サラダ。幅広い料理で楽しみたい、ゆずの爽やかさ

特産品の数々。昔ながらの家庭の味「ゆずよ」、
和え物や味噌汁とも相性抜群な「青ゆずこしょう」など

「ゆずドレッシング」のキャップ部を包装して仕上げます

ゆずの皮をすり潰し、みりんや醤油などで煮た「ゆずよ」をはじめ、
「ゆずマーマーレード」「青ゆずこしょう」「ゆずしぼり」など多彩に揃う特産品。
どれも、食卓で大活躍してくれそうです。
「昔からの素朴な郷土食が『ゆずよ』。ご飯のおともや酒の肴にぴったりですし、
キュウリやゆで卵などに付けて食べるのもお勧めです。
『ゆずマーマーレード』は鶏肉と絡めて焼いたり、
『青ゆずこしょう』はそうめんのツユや煮物・焼き物に使ったりと幅広く利用できるんですよ。
春からの新商品『ゆずドレッシング』は、
ゆずが贅沢に使われているのでツブツブ感も楽しめます」と河合さん。
定番の使い方に加えて、ひと工夫してみたいアイテムがいっぱい。
ゆずの爽やかさをそのまま満喫できるものから、唐辛子を効かせてピリ辛を楽しめるもの、
煮詰めることでやさしい甘みを引き出したものなど、バリエーション豊かです。

安全、安心、健康を目指して

上之保地域に広がるゆず畑。傾斜があるので、剪定などの作業は時間も手間もかかります

開花後のこれから、ゆずの実はどんどん育っていきます

特産品の大きな魅力は、無農薬で育てたゆずを使っていること。
上之保地域の「美濃ゆず」の生産組合では、無農薬栽培が条件。
それを加工する「かみのほファーマーズ」は、「安全、安心、健康」をモットーとしています。
「実際のところ、農薬を使えないので虫がつくと黒ずみやすく、
きれいな表皮のものは多くありません。商品になるゆずは少ないですが、
それでもやはり無農薬なら、皮も絞った果汁も安全で安心ですから」。
また、原材料のひとつ、唐辛子も自分たちの畑で作っています。
「以前は他市から取り寄せていましたが、なかなか必要量を調達できず、
よいものも手に入りづらかったんですね。それなら自分たちの手で作ろうとなりました」。
安全と高い品質を大切にする気持ちは、平成15年度「健康によい食品づくりコンクール」で
「ゆずたけ」(ゆずの皮としいたけを煮たもの)が優秀賞に輝くという成果にも結びつきました。
平成21年度には豊かなむらづくり全国表彰事業で「美濃ゆず」が農林水産大臣賞を受賞。
上之保のゆずはさまざまな方面で熱い注目を集めています。

お客さんの声を聞くのも楽しみ

徐々にリピーターが増えていくのがうれしいと語る河合さん

「かみのほファーマーズ」に登録しているスタッフは現在14人。
経験豊かな女性たちが、地域の力として活躍しています。
特産品を手作りするほか、3年ほど前からは販売も。
「週末に、近隣の道の駅や他県の物産展などで対面販売しています。
実際にお客さんの声が聞けるのがいいですね。好みを把握できますし、
『おいしかったのでまた来ました』とおっしゃっていただけることが何よりの喜びです」。
お客さんから手応えを感じたり、改良点のヒントを得ることもあるといいます。
今後は、ゆずの皮を使ったお菓子も考案。
ゆずのおいしさをさらに教えてくれるに違いありません。

編集員のココがオススメ!

ゆずといっても、決まりきった使い方しか思い浮かばなかったのですが、これほどいろいろな料理に応用できるなんて!と驚きました。個人的には、ゆずと唐辛子の両方の味が楽しめる商品が好み。スイーツ好きなら、ゆずゼリーやゆずちゃもよさそう。ビタミンCたっぷりのゆずは夏にも冬にもおすすめです。

(南由美子)

施設情報

施設 かみのほ特産品加工組合 かみのほファーマーズ
住所 岐阜県関市上之保14847-1(株式会社ハートランドかみのほ内)
TEL&FAX TEL: 0575-47-2428

 

2012年6月8日現在の情報になります。

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