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【宿特集】静かな山里のご馳走がお腹いっぱい頂ける「民宿しもだ」
2011.05.16 更新

いろりを囲んだ山の恵みあふれる夕食、
鹿のモモ肉しぐれ煮やアマゴのマリネに山菜てんぷら(アスパラ・ヤブカンゾウ・ヨモギ・フキetc.)

東海北陸道郡上八幡I.C.から郡上八幡市街を抜け、
国道472号線(せせらぎ街道)を高山方面へ走ること約30分、旧明宝村の中心部に着きます。
今回の目的地は、郡上市内で気軽に泊まれる宿として、地元に住む方からご紹介のあった民宿しもだ。
国道沿いの案内看板に従い交差点を左折し、
上り坂をしばらく進むともう一度案内看板、民宿しもだへ到着です。
呼び鈴を鳴らすと、女将の下田葉子さんが出迎えてくれました。

「命をもらったものですから」

積雪の多い冬だった影響か山菜の芽吹きは遅れ気味と話す女将さん、
蓋の開いた陶板焼きは鶏チャンならぬ猪チャン

日がすっかり暮れた頃、楽しみな夕食をいろりの大広間で頂くこと。
大広間へ入ると、どれから食べようか迷ってしまう品数の多さに、楽しみ度合いも一段と増してきます。
いろりの火を強める女将さんへ食材について尋ねたところ、
「やっと山菜が採れ始めました」とのことで、アスパラは今シーズン初物でした。
山菜は全部で10種類近くもあって、煮物や味噌和え、てんぷらなどに。
川魚が2皿、肉は鹿と猪。命を粗末にしないために、使える部位の少ない鹿肉はロースを刺身で、
筋の多いモモならしぐれ煮にするなど調理法を試行錯誤してきたそうですよ。

煮物やおひたしを中心とした朝食

外部に向けた情報発信の試み

思いが詰まったビスターリ・マーム通信第1号(2002年)を手に

「昔、冊子を作っていたことがあって・・・」と、
いったん部屋を出た女将さんが、ファイルを手に戻ってきました。
ファイルから取り出した紙面は、2002年発刊のビスターリ・マーム通信第1号。
ちなみに、ビスターリとはネパール語でのんびりゆっくりの意味で、
ビスターリ・マーム(明宝旅館民宿組合)加盟の女将さんたちが女性目線で書いたものです。
見せていただくと、店・宿ごとに違う朴葉寿司の作り方、
花の開花時期を載せたトレッキングガイドマップ・・・全く古さを感じない面白いコンテンツに驚き!
今は発行していないビスターリ・マーム通信ですが、活動はちゃんと続いていて、
女将さん同士で勉強会を開いたりイベントを開催したりしています。
「ビスターリ・マーム通信ができたことで、私は大きく意識が変わった」。
つまり、地のものを見直すきっかけになり、宿が提供できるものと宿泊客が求めるものとの間で、
ミスマッチを減らせる結果につながりました。

山里活性化のアイデアはどこに?

周りは山里の原風景みたいです

(左)水舟がありました~収穫した夏野菜を冷やせば美味しさ倍増!
(右)日当たりの良い宿を遠目から、気良川の土手にはつくしも

宿の畑から採れる完熟トマトで作られた「自家製トマトケチャップ」をお土産に頂きました

山と川の学校や農と暮らしの学校の受け入れなど、体験型プログラムにも力を入れる民宿しもだ。
山と川の学校の宿泊受け入れは、小中学生を中心に夏休みともなれば最大1週間を超えるお泊り。
特に小学生はホームシックになったり、いざこざを起こしたりする子がいるものの、
3~4日も過ぎるとこう言ったトラブルを乗り越え、
帰る時にはまだここに居たいと涙のお別れになる場面も。
近くの畑で週末に作物の植付け・収穫する農と暮らしの学校では、
こちらで漬物作り・こんにゃく作り・豆腐作り・そば打ちなども体験OK!
意外かもしれませんが、
こうした企画に外からこの土地へ住み着いた人たちの力が活かされることも多いのだとか。
「なかなか地元の人たちって気付かないんです」と女将さん。
これまで地域の外側にあった視点を活用しながら、
山里活性化の実が結ばれるよう取り組んでいらっしゃいます。

編集員のココがオススメ!

標高500m前後の都会から離れたこの辺りは、人工的なノイズが少ない静けさに包まれた所。宿の前をたまに通る車の音も、川の水が流れる音も、山々に沁み入るかのよう。水の良さも忘れてはなりませんね~洗面台の水や湯船の水はとてもまろやか。食べ物が一段とおいしく感じられたのは、この水があるからでしょうか。
泊まった夜はあいにくの雨降りだったのですが、晴れてくれたら星空も見事。近くの山へ地元の人たちと真冬に雪上車で登った時、山頂から眺めた満天の星空と岐阜・名古屋方面の街灯り、雲海に浮かぶ山並みが忘れられないと、女将さんは語ってくれました。

(小穴久仁)

「民宿しもだ」さんにオススメのお店をご紹介頂きました!

今回「民宿しもだ」さんに、近場でオススメのお店「自然食泊 愛里」をご紹介頂きました!女将の石田賀代子さんは、ビスターリ・マーム代表を務めていらっしゃいます。午前中に訪ねると、間もなく女将さんが山菜摘みから戻られ、私たちはこの採れたて山菜を昼食に頂きました。テラスがあるレストランでの食事に加え、天然温泉付き宿泊もできますよ。ご紹介記事は以下をご覧ください。
いつでも旅人を温かくお迎え「自然食泊 愛里

店舗情報

住所 岐阜県郡上市明宝気良1794
アクセス 東海北陸自動車道「郡上八幡IC」より、
国道156号線・国道256号線・国道472号線(せせらぎ街道)を経由し約35分
TEL/FAX TEL:0575-87-2233(ご予約はお電話にて)
FAX:0575-87-2776
宿泊料金 1泊2食:6,300円、1泊朝食のみ:4,200円、素泊まり:3,700円
土曜日・休前日は1,000円増し、8月13日〜8月16日は1000円増し
12月29日〜1月7日は1000円増し、お子様(小学生以下)は1,000円引き
E-mail shimoda-m@gujo-tv.ne.jp
URL 家族であそべる民宿 しもだ

2011年4月15日現在の情報になります。



 

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