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大台町ではじめるコダワリ人生の第二幕「ギャラリー奥伊勢」
2010.12.28 更新

国道42号から少し入った静かな環境にある「ギャラリー奥伊勢」

大台町最後の取材は、
築140年余りの古民家(坂本龍馬の暗殺は1867年、今から143年前)をご自分で改装し、
手づくり工房・ギャラリー・コーヒーを始められた谷藤重美さんです。
お店の名前は「ギャラリー奥伊勢」。
経歴も珍しいと伺っていたのですが、さて、どのような方なのでしょうか。

ギャラリーの奥には、奥様が切り盛りされるカフェがあります

長く使ってもらう

職人、アーティスト、かつてはシステムエンジニアと多才な谷藤重美さんにお話を伺います

店内へ入ると、谷藤さんの作品であるいすやテーブル、鉢や傘立て、そのほか小物がたくさん。
丸みを帯びた柔らかなデザインで、全体的に素材の色そのままの色調が多いようです。
材料は地元のスギを中心にヒノキが加わり、
原木の形を活かし長く使ってもらえる木工が、谷藤さんの特徴です。
外に出て作業小屋へ。真夏の太陽は大台の山々に隠れ始め、幾分しのぎ易くなっていました。
作成途中のいすが置かれた作業机の周りには、小径木の丸太が壁に立て掛けられ、
道具も整理されて結構すっきりしています。
小屋の一角に古い建具やタンス・・・
「10年も木工をやっていると、理解されて(こういった素材が)自然と集まってくる」のだそうで、
谷藤さんにとってはこれも使い道のある貴重な材料。
「長く使われて付いたこの模様は、塗料じゃ付けられないでしょう。もったいない」とも。

木工職人さんとしては異例なほど(?)美しく整っている谷藤さんの作業場

谷藤さんの作品は、柔らかなシルエットが作者の人柄を思わせます

古くなった建具も、谷藤さんにとっては味のある色合いの素材となります

昭和の箱舟

ギャラリー内の至る所に、谷藤さんのコレクションが飾られています

谷藤さんに勧められるがまま、2階も上がってみました。
40人ほど入れるこのスペースで大正琴や三味線、
あるいはバイオリンのコンサートを開いた事があるとのこと。
隅にある畳3畳ほどのスペースには、昭和の道具が飾られています。

もの作りをしたい

笑顔のすてきなお二人、これからも奥伊勢で素敵な空間をつくっていってくれることでしょう

ここを開く前は、物流システムの構築に携わるなど、
システムエンジニアとしてご活躍されていた谷藤さん。何故また全く違う畑を歩むことに?
「自分の手で作ったものを、長く使ってもらえるもの作りをしたい」と考え、
前職を辞めお店を始めたのが57歳。それまでは、時間をかけて店開きの準備をしていました。
この古民家は、移り住めるような家探し中、国道から空き家に見えたため持ち主に聞いてみたところ、
空いているので使って下さいと了解を頂き、住んでギャラリーが開けるよう改装したそうです。

編集員のココがオススメ!

谷藤さんの奥様は、木工で出るスギやヒノキの皮などを原料に、染色もしています。でもギャラリー奥伊勢プロジェクトは、ご家族としても一大決心が必要ではありませんでしたか?とお聞きすると、「主人は器用な人だから、何とかなるだろうと思った」とのお返事。最後に、この後20年30年と続けられそうですか?の問いには、「ハイもちろん、大丈夫でしょう」。

(小穴久仁・倉田和己)

問い合わせ先情報

場所 大台町観光協会
住所 〒519-2404 三重県多気郡大台町佐原663-1
TEL/FAX Tel:0598-84-1050
Fax:0598-84-1051
URL 大台町観光協会へようこそ
E-mail info@web-oodai.info

2010年9月21日現在の情報になります。

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