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島崎藤村も愛した?伝統食の赤たつ漬「上の原むらおこし組合」
2010.06.30 更新

シャキシャキの食感がやみつきになる赤たつ漬

南木曽町役場背後の急坂を登り、日当たりの良い斜面の途中にあるのが、上の原と呼ばれる集落です。
ここで南木曽町から岐阜県の旧山口村(現中津川市)にかけて栽培される伝統野菜、
トウノイモ(唐芋)を使った漬物作りをしている上の原むらおこし組合の組合長、
田口八重子さんへ赤たつ漬についてお聞きしました。

カルシウムと鉄と食物繊維

田口さん宅にお邪魔してお話を伺いました

芋の茎を干して乾燥した「ズイキ」、非常に栄養価が高いそうです

田口さんのお宅にお邪魔し、まず見せて頂いたものはトウノイモを干した茎。
これをズイキと呼びます。次に、家庭科の授業で使った記憶のある栄養成分表を開き、
印のあるトウノイモの欄に目を向けると、カルシウム・鉄・食物繊維がほかの食品に比べ
群を抜いて多く含まれることが分かります。
「これはほとんど産後食!」と話す田口さん、昔はお産の時にズイキを食べ、
失われやすいカルシウムや鉄、繊維を補給したのだそうです。

田口さん宅の庭に干されていたトウノイモの種芋、里芋にそっくりです

そもそも長野県の伝統野菜に指定されているトウノイモとは何か、
九州などサツマイモを指す地域もありますが。。。この点について田口さんは、
「里芋の一品種で、芋は多く採れませんが味は良く、茎は太くて長く1m位まで伸びます」とのこと。
帰り際、庭で天日にさらしていた種芋を見ると、普段見る里芋と似ていました。

文豪も食した?

製品として出荷するために、皮を剥く作業は大変手間がかかるそうです

トウノイモの茎を漬けたものを赤たつ漬と呼びますが、
明治の文豪、島崎藤村の小説「家」にも赤たつ漬が登場するのをご存知でしたか?
昔からの赤たつ漬は塩漬け。
しかし、塩辛さは否めず、改良しようと田口さん達が考案した漬け方は酢漬け。
赤紫色を出すために、紫蘇と赤ビート(砂糖大根)を加えました。
田口さん曰く、「酢漬けはとっつきやすいね、でも本当のツウの人は、酢漬けはだめだね」。
最近は、町内でも集落の畑にサルやイノシシが出ることが多く、作物の被害があとを絶ちません。
でも、赤たつ漬に使うトウノイモは生で食べるとあくが強く、サルやイノシシによる害を受けないそうです。

編集員のココがオススメ!

赤たつ漬は、シャキシャキとした食感をもつ冬の漬け物で、この時期の赤たつ漬はシーズン最後となります。まず試食した塩漬けは、これだけ食べると少々塩辛い。一方の酢漬けは、独特の食感と味が癖になりそう。生姜を乗せて食べると、なお箸が進んでしまいました。
目下、田口さんの悩みは後継者のこと。すでに組合員は高齢化が進んでしまい、若い人たちがいません。このため、地元の小学生から高校生へ、トウノイモ作付け体験などを通じ、赤たつ漬を知ってもらう試みを始めています。

(小穴久仁・倉田和己)

店舗情報

住所 南木曽町□□□□□
TEL/FAX TEL:0264-57-3703

2010年4月15日現在の情報になります。

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