三重県亀山市でお茶の生産から販売まで行う伊達製茶は、
第三十九回全国茶品評会において農林水産大臣賞を受賞したお茶をはじめ、
お茶を使った石鹸やシャンプーなども製造し、
「多くの人にお茶に親しんでもらえるように」と様々な取り組みを行っています。
5月初旬に最盛期を迎える亀山のお茶。4月の後半に初摘みが行われ2週間程度で製造が完了します。
この地方で生産されるお茶は煎茶にされることが多く、続いて多いのは冠(かぶせ)茶。
冠茶とは、お茶の木に、一定の期間覆いをして、日光を調整することでお茶の味に深みをだす製法。
この地方でお茶の生産が始まったのは比較的最近で、
中の山パイロットというお茶の団地ができたことを機に、大きく生産量があがりました。
現在三重県はお茶の生産量が全国3位。亀山には28件の農家があり、
三重県のお茶の生産を支えています。お茶の品質向上も積極的に行っており、
周辺の農家が協力して、定期的に勉強会を行うなど、研究を重ねているそうです。
伊達製茶では、有機肥料を使い土作りからこだわって、安心で安全なお茶作りを心がけています。
亀山のお茶の特徴は土質が赤土のため味が濃いこと。
そして、お茶の味は天候に左右されるため、製造の時蒸し方を調整して
最も美味しい味にするのだそうです。
お茶を入れる時、お湯の温度で味が変わるというのはご存知ですか。
50度程度の低い温度で淹れると旨みだけを抽出でき、
逆に高い温度はカテキンなどすべての成分が出やすいのだとか。
そのため、好みによって濃い味の好きな人は高温で、
旨みだけを味わいたい人は低温でいれるのが良いそうです。
伊達製茶は、2年ほど前から、近隣の小学校の工場見学の受け入れや、
亀山市の茶業組合と共に、お茶の魅力を知ってもらおうと小・中学校で、
お茶の入れ方教室やお茶の歴史を教える活動を行っています。
また、インフルエンザの流行した時期には、学校へうがい用のお茶を寄付するなど、
お茶をとおして地域に貢献しています。
最近では40名ほどの高校生が参加したお茶摘体験も行ったそう。
近くにいてもなかなか触れる機会がなかったお茶の生産の場に触れることで、
少しでもお茶の楽しみを知ってもらいたいのだそうです。
三重県の方言からつけられた「おかげさま」という名の煎茶をはじめ、
ほうじ茶など好みや使い方に合わせたお茶が数多く取り揃えられています。
最近人気の商品はティーバックタイプのお茶。気軽にお茶を楽しむことができます。
これからの季節は水出しでいれた冷茶もお勧め。
お茶の石鹸は去年11月から販売を開始。シャンプーは3月から三重県内のJAの直売所や
伊達製茶で販売されています。EMAILやFAXでの注文も可能。
ぜひ、亀山のお茶を味わってみてください。
取材当日はあいにくの雨でしたが、高台からみるお茶畑は絶景でした。人の手で丁寧に作られたお茶をもっと沢山の人に飲んでもらいたいという伊達さん夫妻。いただいたお茶は本当に柔らかい甘みがあり、とても美味しかったです。美味しいお茶の入れ方は伊達製茶のHPでも紹介されていますので興味のある方は見てみてはいかがでしょうか。
(福島有美子)
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住所 | 〒519-0221 三重県亀山市辺法寺 1011 |
アクセス | 東名阪自動車道 鈴鹿IC 下車 国道302号線沿い |
TEL/FAX |
TEL:0595-85-0524 FAX:0595-85-0524 |
marukameseicha@yahoo.co.jp | |
URL | 伊達(亀)製茶 |
2010年4月20日現在の情報になります。